福島県

つちゆおんせん・じゅせん

土湯温泉・樹泉

気軽に日帰り入浴も楽しめる
土湯温泉は福島県の中通り、福島市にある老舗の温泉地です。オオムナチノミコト(大穴貴命)伝説や、聖徳太子ゆかりの伝説が残るなど、とても歴史の古い温泉地です。温泉街は荒川沿いに形成され、旅館や土産物屋で賑わうなど、活気溢れています。「樹泉」はその温泉街の入口、観山荘に併設されている日帰り温泉施設です。併設といっても入口が並んでいるのではなく、ちょうど裏手にあるイメージです。館内に入るとすぐ受付で、その奥に自販機とイスが並んだ小さな休憩ロビーがありました。そして受付正面の廊下の奥に浴場があります。浴場入口に温泉分析表が掲げられていました。源泉は組合の集中管理されたものを使用しています。この源泉は温泉街の約2キロ上流にあるそうで、約150度という高温の蒸気と熱水が湧き出ていて、湧水で温度を冷まして送湯されているそうです。脱衣所はタイルカーペットで天井は高く、洗面台も5つありとても広々している。脱衣用の木造ロッカーは、鍵付きロッカーが20個ほどあり、その反対側には扉無しの棚が並んでいます。観山荘に宿泊の人も利用できるので浴衣など軽装の人は鍵無しで利用します。浴場は内湯と露天風呂がありました。内湯は正面に大きな湯舟があります。右側にはボディソープ、リンスインシャンプーの備え付けられた洗い場も並びます。また、ボディシャワー2基と定員4名ほどの小さな高温サウナもありました。湯舟はゆったりとした広さがあり、ジェットバスと気泡浴がついていました。湯は無色透明のサラッとした湯ですが、けっこう熱めの湯でした。源泉から送湯されてきた湯の温度は60度近くあるそうです。湯は少々消毒臭がありますが、それほど気にはなりません。湯は大量に注がれていますが、湯舟の中で循環されているようでほとんど溢れ出てはいません。湯口には飲泉には不適と書かれていました。露天風呂は温かみのある木の浴槽です。それほど大きなものではありませんでしたが、緑に囲まれ清々しさのある露天風呂です。一応屋根も付いているので雨は凌げるようになっていました。露天風呂は内湯よりもさらに熱めの湯で、ちょっと浸かっているだけで体が茹ってしまうほどでした。そのため、林を抜ける冷たい風がとても気持ちよかったです。露天のスペースは中庭のようになっていますが、そのほとんどをサツキなど植木で覆われています。わりと広いスペースがあるので、その一部に休憩用のベンチを用意するなど、涼みの空間があってもいいのではないかと感じました。土湯温泉は、大きな温泉街ですが、気軽に立ち寄れる温泉施設が少ないこともあり、ここは気軽に日帰り温泉できるので貴重な存在になっています。ドライブがてら、老舗の温泉を楽しむのもいいでしょう。
掲載: 2007/03/31
Data
  1. 所在地:福島県福島市土湯温泉町字見附
  2. 源泉名:2号泉,7号泉,3号泉,15号泉,新1号泉の混合泉[中継混合槽]
  3. 入浴 :2005年10月
  4. 泉質 :単純温泉
  5. 泉温 :中継混合槽59.5度
  6. 湧出量:毎分1,800リットル
  7. PH :7.32
  8. 蒸発残留物:392.6mg/kg
  9. 成分総計:465.1mg/kg
  10. 形態 :日帰り温泉施設 男女別
  11. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
  12. 露天風呂:あり
  13. 開放度:☆☆☆
  14. 清潔度:☆☆☆☆
  15. 気軽度:☆☆☆☆
  16. 景色 :☆☆☆
  17. 総合評価:☆☆☆