福島県
ひろせおんせん・もにわのゆ
広瀬温泉・もにわの湯
巨大なロックフィルダムをバックに建つ素朴な温泉施設
飯坂温泉の上流、もにわ地区にある日帰り温泉施設が「もにわの湯」です。国道399号線を摺上川沿いに遡上していくと、穴原温泉を過ぎたあたりから山々に囲まれ緑色の自然の景色が続きます。やがて巨大なロックフィルダムが見えてきて、そのすぐ下流の川の対岸にあるのが「もにわの湯」です。平成11年(1999)にオープンした新しい温泉で、施設も隅まで綺麗でまだ新しい感じがありました。大きな円錐の屋根が目立ちますが、これは旅人の笠をイメージして造られたのだそうです。館内入口には農産物などが雑多に並べられてローカルムードも満点です。自動券売機で入浴券を購入して受付に渡すと、すぐ正面に浴室入口があります。脱衣所はかごとコインロッカーがあるだけのとても素朴なものです。洗面台には流しが2基あるだけですが、鏡がとても大きいので広々と感じます。浴室は内湯と露天風呂があります。浴室に入ったときに洗い場が手前に2つしか見えなかったので、とても狭いなと感じたのですが、壁の奥にもさらに4つほど洗い場がありました。洗い場にはボディソープ、リンスインシャンプー、石鹸などはありません。施設としては中規模ですが、共同浴場という感じで、料金も格安なので妥当なところでしょう。内湯は石畳の床で、重厚なイメージがあります。大きなガラス張りの窓際には湯舟がありました。湯舟は角の湯口から無色透明の湯が注がれていますが、ほとんどあふれ出る気配はありません。湯口には飲用できない旨が書かれていて、若干の消毒臭があります。利用者は地元周辺のお年寄りの方が多かったので、循環や濾過の設備は仕方がないでしょうが、ちょっと興醒めしました。湯の下には大きな網袋に詰められた炭がぶら下がっていました。これも濾過剤の代わりですかね。こういった濾過なら風情も壊さずに済みますね。湯舟に浸かって天井を見上げるとドーム状になった高い天井が見えます。これが外からみた円錐の屋根ですね。木造の八角形の屋根の梁が見ごたえあります。露天は岩風呂になっていて、手前半分は浅くなっていました。露天は内湯より少し熱めの湯です。湯舟の周りは植木と庭石が配されていて、それなりに風情もあります。この庭石は茂庭で採取された石材だそうです。露天は竹垣に囲まれているので景色が見えないのはちょっと残念です。ダムでもいいから、何かインパクトのある景色も欲しいですね。でも雰囲気はけっして悪くはありません。休憩室は畳敷きの広間があります。地元の方々がお弁当を持参して、お喋りをしながら寛いでいました。地元の方々の交流の場としても活用されているようですね。とても長閑な共同浴場的な雰囲気の温泉施設でした。
掲載: 2007/03/31
Data
- 所在地:福島県福島市飯坂町茂庭清水川原
- 源泉名:広瀬源泉
- 入浴 :2005年10月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉
- 泉温 :源泉40.9度
- 掘削深度:1,000メートル
- PH :9.2
- 蒸発残留物:0.6783g/kg
- 成分総計:0.6987g/kg
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :きりきず、やけど、神経痛、筋肉痛、関節痛など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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