1. トップページ
  2. 温泉天國のススメ
  3. 赤湯温泉・いきかえりの宿瀧波

山形県

あかゆおんせん・いきかえりのやどたきなみ

赤湯温泉・いきかえりの宿瀧波

300年前の古民家の建物が優雅に迎える
山形県の南部、南陽市にある赤湯温泉は湯治場として昔から栄えてきた歴史ある温泉地です。この温泉は、寛治7年(1093)に源義綱が発見したとされ、兵士たちが戦で痛めた傷を癒して湯が真っ赤になったことから、赤湯と呼ばれるようになったと伝えられているそうです。「いきかえりの宿瀧波」は国道沿いにある和風旅館で、大きく立派な門が通り沿いにあるのでとても目立つ存在でした。建物も木造の大きなもので、歴史のある佇まいは古さというのではなく、高級感が漂っていました。この母屋は約300年ほど前の大庄屋の民家を再利用しているそうで、とても重厚な造りになっています。ところが、古いというだけではなく、間接照明や洒落た装飾品など、和風ながらもモダンな雰囲気があります。古き良き時代を彷彿させるような趣きのある造りで、お洒落なダイニングレストランのような印象を受けました。浴室は丹色湯(にいろゆ)と芭蕉の湯があり、定期的に男女交替制になっています。館内は奥行きが広いので、玄関から見た以上に広さがあります。宿の中ほどに丹色湯があり、奥に芭蕉の湯がありました。今回は丹色湯に入ることになりました。脱衣所に入ると棚にはカゴが並んでいます。貴重品ロッカーなどはありませんので注意しましょう。わりと小ぢんまりとした感じで奥には洗面台が三つ並んでいます。洗面台はヘアトニックからスキンケアまでとても充実していました。さすがは高級な感じのする宿だけあります。浴室はベビーベッドの置かれた中室を通っていきます。石畳の床に高い木造の天井のとても落ち着いた雰囲気の浴室です。洗い場は手前右側に4ブースあり、ボディソープ、シャンプー、リンス、シェービングムース、洗顔料が用意してあります。左側は木造のベンチの変形したようなものがあり、シャワーがついていました。ここは体の不自由な人のための洗い場かもしれませんが、あまり使い勝手が良さそうにも感じないので、利用用途は不明です。湯舟は中規模のものが奥の左右にひとつずつあります。右側のものは4つに区切られ、それぞれに木の枕がつき、浅めの湯舟になっていました。湯舟の底は玉砂利が埋め込まれています。気泡浴装置のような穴もありましたが、この時は泡は出ていませんでした。左側は普通の深さの湯舟で、角の湯口から湯がトロトロと流れています。湯舟の底は同じく玉砂利が埋め込まれたもので、歩き心地はなかなかよいです。湯はほとんど無色透明で舐めてみると極々微妙に塩味を感じました。少々ツルツルとするアルカリ性の湯で、少し熱めながらも肌触りが良くとても気持ちよく浸かることができました。浴室は内湯のみで規模は小さいですが、もう一方の芭蕉の湯は広くて露天風呂もあるそうです。今回は立ち寄りで利用させていただいたので、機会があれば宿泊してゆっくりと宿を味わいたいと思うのでした。
掲載: 2007/04/07
Data
  1. 所在地:山形県南陽市赤湯
  2. 源泉名:森の山・森の山2号混合泉
  3. 入浴 :2005年11月
  4. 泉質 :含硫黄・ナトリウム-カルシウム・塩化物温泉
  5. 泉温 :源泉61.2度
  6. PH :7.5
  7. 蒸発残留物:2241mg/kg
  8. 形態 :温泉旅館 男女別
  9. 効能 :慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病など
  10. 露天風呂:あり(芭蕉の湯)
  11. 開放度:☆☆☆
  12. 清潔度:☆☆☆☆☆
  13. 気軽度:☆
  14. 優雅度:☆☆☆☆
  15. 景色 :☆☆☆
  16. 総合評価:☆☆☆