長崎県
ゆうぎょくおんせん・まるまさ
有玉温泉・マルマサ
水産会社が経営する源泉掛け流しの温泉施設
「有玉温泉マルマサ」は、島原半島の北部沿岸、湯江駅の目の前にある温泉施設です。島原ではテレビCMなどで有名なマルマサ水産が経営しているそうです。国道251号線を走っていると、マルマサ水産の大きな建物が見えてきます。しかしそこはどう見ても普通の会社で、温泉という感じはまったくありません。それもそのはず、温泉浴場はこの裏側に隠れるようにしてありました。しかしそこも、倉庫のような建物で、一見すると温泉施設のようには見えません。玄関には大きな「ゆ」の文字の暖簾が揺れているものの、知る人ぞ知る温泉施設といった印象を受けました。そのわりには、訪れる客も多いようで、ほとんど地元の方々ですが、超人気の温泉施設のようです。玄関のすぐ脇には温泉の汲み取り場も用意されています。生ぬるい無色透明の湯が流されていました。さっそく味見をしてみると、ほんのりと甘いようなそうでもないような微妙な味覚を感じました。館内に入るとすぐに受付があり、男湯、女湯の入口があります。左側の奥は休憩室になっていました。脱衣所は鍵付きのロッカーが並んだシンプルなものです。わりと広い脱衣所ですが、ただ広いだけで簡素なイメージです。浴室に入ると、室内は縦に細長くなっていて、手前側が洗い場、奥は大きな湯舟になっています。洗い場にはボディソープやリンスインシャンプーはありませんが、石鹸が用意されていました。浴室内は外観と同じく倉庫を改造したような造りになっていて、とても素朴さを感じます。浴室内にはとても邪魔な位置に柱が立っていて、何だか不自然さを感じます。聞くところによると、設計の段階ではこの位置が壁だったのだそうですが、途中で大きく拡張したために、構造上の問題で残ったのだそうです。湯舟は浴室の3分の2ほどを占めていますが、そこから湯が大量に掛け流されているのはなかなかの見ごたえがあります。こういった施設なのに循環ではなく掛け流しになっているのは凄いですね。また、湯が流れた跡や湯舟の内側は赤褐色に染まっていて、湯の成分が濃厚であることもうかがい知ることができます。湯舟の湯は微妙に黄色いようで、少し濁っていました。また繊維状の浮遊物も多かったです。ところが常連さんの話によると普段はほとんど無色透明なのだそうです。何かの前兆ではないかと心配していました。確かに玄関脇の汲み場では無色透明でしたから、普段とは違うのでしょうね。あまり汚さも感じず、自然な色合いだったので、普段を知らない私にとってはあまり気になりませんでした。湯は肌に触れるとツルツルとする湯です。それにしてもこのB級っぽい浴場のロケーションは、非常に素朴でローカルムードも満点といった印象でとても好感持てます。ちなみに休憩所の脇には冷やした源泉水を飲めるようにと、タンクが用意されていました。
掲載: 2007/05/27
Data
- 所在地:長崎県島原市有明町湯江甲
- 入浴 :2005年12月
- 泉質 :ナトリウム-炭酸水素塩泉
- 泉温 :源泉37.6度
- 形態 :温泉施設 男女別
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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