熊本県
きくかおんせん・きくすいえん
菊鹿温泉・菊翠苑
開放感たっぷりのおおらかな露天風呂
菊鹿温泉は、山里の雰囲気漂うとても静かな町にある温泉地です。いくつかの温泉宿が点在するとても素朴な温泉地ですが、かつては合瀬川温泉とも呼ばれていたそうでおよそ1300年の歴史を誇るという老舗の温泉地です。菊翠苑は、田畑など田園地帯の高台にある旅館で、坂道をのぼっていく宿が見えてきます。浴場は階段を下りた先にあり、男湯、女湯、そしてその間には家族風呂が２つありました。脱衣所はシンプルに棚が並びます。一部コインロッカーも用意されていました。体重計や扇風機なども用意されてはいますが、いたって素朴な雰囲気です。内湯はやや小ぢんまりとしたタイプで、洗い場と湯舟があります。洗い場のイスは岩を切ったようなものが用意され、床に固定されています。ワンポイント的に洒落た感じがありますね。湯舟は大小２つに区切られていて、小さい方に湯口があり、無色透明の湯が注がれています。オーバーフローした湯は下の大きい湯舟へと注がれていました。湯は地下120メートルから直送されていると書かれていて、けっこう熱めの湯を楽しめました。湯舟の温度も４６度以上あり、いきなり入るのは辛い温度でした。湯口には竹の柄杓が置かれていて飲泉もできます。とてもまろやかで、美味しいミネラル水といった印象です。飲酒のあとに同量のこの湯を飲むと、二日酔いをしないのだそうです。湯舟の中には白いモワモワっとしたゴミのようなものがたまに浮遊していますが、これは湯の華だそです。外には露天風呂があります。扉をあけると正面には岩風呂が二段になってありました。高台の上という立地上、露天はとても見晴らしのいい眺めになっていました。自然美というわけではありませんが、長閑な田園風景を楽しみながら入浴ができ、開放感もばっちりです。しかしその反面、向こうからも丸見えではないのかと疑問に思いましたが、それはそれで大らかでいいかもしれませんね。二段になった岩風呂は上の段に湯口があり、こちらは内湯と違い適温でした。しかし下段は逆にぬる目です。また、岩風呂の隣には屋根のついたヒノキ風呂がありました。こちらは適温に保たれています。そしてまた、隣にも湯舟が見えます。こちらは巨石で囲まれていてけっこう広めのものです。しかしここは男湯ではないような気がします。いくら男湯と女湯の間に家族風呂が２部屋あるとはいえ、この辺りはそろそろ女湯のエリアのはずです。ふと見上げるとそこには女湯の内湯らしき窓がありました。この湯舟の先にもさらに湯舟があり、そこから女湯の内湯へと続いているようでした。どうやら露天風呂は男女で繋がっているようですね。ヒノキ風呂を境にして男女が別れているようですが、それぞれの両端の湯舟が男湯、女湯で中央付近は混浴になっているようです。ほとんど境界線らしきものはないので、隣の湯舟は見えてしまいますが、これはこれでとても大らかで開放的な気分が味わえます。半混浴とはいえ雰囲気も非常によく、男女とも抵抗無く利用できる雰囲気があり、とても気に入りました。
掲載: 2007/06/03
Data
- 所在地:熊本県山鹿市菊鹿町木野
- 源泉名:横枕(城北)温泉
- 入浴 :２００５年１２月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉
- 泉温 :源泉49度 湯舟46度以上
- 湧出量:毎分154リットル
- 掘削深度:120メートル
- 形態 :温泉旅館 男女別（露天風呂は一部混浴）
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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