鹿児島県
ながしまおんせん・ほてるたかくし
長島温泉・ホテル高串
岬の突端、酔いしれるほどの絶景露天風呂
鹿児島県の北端。長島の高串崎に建つホテルがホテル高串です。蔵之元港沿いにあり、天草を結ぶフェリー乗り場からも距離は近いのですが、細くて寂しい道を行った先にあるので、訪れる際には注意が必要です。地図を見る限りはホントに岬の先にあるといった感じです。細い道を抜けてやがて岬の付け根にくると、そこからは両脇に海が広がる畑の中の道を進みます。岬そのものが細長いので、視界の両端に海が見えるというロケーションは、なかなかのものです。そして辿り着くと鉄筋の大きなホテルが見えてくるのですが、よくもまぁこんな辺鄙な場所にこんり立派なホテルを建てたものだと感心してしまいます。ちなみに温水プールやレストランも営業していました。正面玄関を入るとフロントとロビーがありますが、実はここは4階で浴場は階下の1階にあります。斜面に建てられているので玄関の方が上なんですね。脱衣所は洗面台が8基も並ぶ広々としたものです。棚にカゴが置かれていてコインロッカーも完備しています。浴室に入るとこれまたとても広々としています。タコやエビ、サカナなどのファンシーなイラストの描かれた洗い場が並び、立ちシャワー、サウナ、水風呂、主浴槽と並んでいます。内湯ながらも開放的で、窓ガラスも大きく明るい雰囲気がありました。窓ガラス越しには外の景色も見えます。湯舟は一段高くなったエリアにありました。湯舟の中は深さが二段になっていて、浅い部分が半分占めていました。湯はくすんだレモン色で、見た目にも特徴のある湯です。湯口からは加熱された熱めの湯がチョロチョロと流れていますが、舐めてみると塩味と豆腐のようなほろ苦さを感じました。わりとしっとりとした肌触りでのんびりと浸かることができますが、塩分の効果か、体が芯からジワリと温まり次第に火照ってきます。左端にある扉の先には檜風呂のある部屋もありました。床から湯舟まで全体が木造になっていて、木の柔らかい触感を味わいながら入浴することができます。外側の扉は網戸になっていたので、内湯というより半露天のような爽やかさを感じました。そして外には露天風呂があります。砂利敷きのスペースの奥に釜風呂が2つあります。ひとり用の小さな釜で、湯舟に体を沈めると豪快にザザーッと湯が零れ落ちるのが快感です。そして何よりそこから眺める景色が半端じゃなくいいんです。真下はフェリーの航路にもなっているので、フェリーの往来を眺めながら乗客に手を振るのも愛嬌ですね。こちらからよく見えるということは、相手側からもよく見えると思うので、乗客をびっくりさせない程度に慎みましょう。それにしても時間が過ぎていくのがもったいなく感じるほど、のんびりとした景色に酔いしれてしまいました。湯のクオリティ、立地のロケーションともに抜群で、超お気に入りの温泉となりました。
掲載: 2007/07/08
Data
- 所在地:鹿児島県出水郡長島町蔵之元
- 入浴 :2005年12月
- 泉質 :ナトリウム・カルシウム−塩化物泉
(低張性、弱アルカリ性、低温泉) - 泉温 :源泉32.1度
- PH :7.5
- 蒸発残留物:8.1328g/kg
- ラドン含有量:0.25(百億分の一キュリー単位)
- 形態 :観光ホテル 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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