鹿児島県
えいおんせん・みやびのゆ
頴娃温泉・みやびの湯
小さな施設の隠れた名湯
みやびの湯は、薩摩半島の南部、頴娃町にある小ぢんまりとした公衆浴場です。国道226号線のすぐ近く、中村温泉病院のすぐ隣にあります。銭湯というか共同湯のような雰囲気がありました。病院は内科や外科、皮膚科などのある大型の総合病院で、その手前にちょこんとある感じです。一般の方も利用できる温泉施設ですが、病院のリハビリ湯も兼ねているようです。とても小さな建物で、一見すると民家のような玄関です。扉を開けると正面に受付があり、右手には休憩室がありました。とても小さな施設ですが自動券売機があり、入浴券を購入して受付をします。浴室へと向かうと脱衣所は鍵のかかる木製ロッカーがありました。小ぢんまりとしていて素朴なところがローカル的でいいですね。浴室はタイル張りのシンプルなものです。右手に洗い場が並び、左手には湯舟があります。洗い場は湯と水のカランがありますが、石鹸などは用意されていません。湯を出すとツルッとした触感がありました。桶に湯を溜めると薄く茶色い湯でした。どうやら温泉をそのままカランでも利用しているようです。湯量が豊富な証拠ですね。湯舟は細長いものが２つに区切られています。奥側の湯舟は気泡浴と打たせ湯がついていました。打たせ湯は塩ビのパイプにコックがついていて、ひねるとドバドバと流れ落ち始めました。左右のそれぞれのコックを調整することによって、出てくる湯の温度を調整することができます。手作りっぽさのある打たせ湯で、素朴な印象です。けっこう湯量も多くいい感じのパンチを楽しめました。湯舟の湯はカランの湯と同じように薄茶色に色づいています。透明度はそんなに悪くないです。少々モール臭も感じます。口に含んでみるとモール泉特有の甘味をほんのりと感じました。たとえるならば甜茶のような甘さですが、もっともっと薄くした味です。源泉は52度と高温なので残念ながら加水して利用されているようです。しかし湯舟の中ではしっかりとツルツル感を味わうことができました。鹿児島のこんな南端に、このような温泉が湧いているとは驚きです。なるほど、リハビリには最適の温泉かもしれませんね。
掲載: 2007/07/22
Data
- 所在地:鹿児島県揖宿郡頴娃町別府
- 源泉名:頴娃１号
- 入浴 :２００５年１２月
- 泉質 :炭酸水素塩泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
- 泉温 :源泉53.3度
- ＰＨ :８．０
- 蒸発残留物:1.592g/kg
- ラドン含有量:3.6(百億分の一キュリー単位)
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :きりきず、やけど、慢性皮膚病、疲労回復、健康増進など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 湯治度:☆☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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