大分県
きゅうすいけいおんせん・ろてんぶろ
九酔渓温泉・露天風呂
目の前に広がる自然美に圧倒される
九酔渓は筌ノ口温泉の下流、鳴子川沿いに断崖絶壁が続く景勝地です。四季折々の風光明媚な姿を見せてくれ、2006年秋には上流に九重夢大吊橋が完成したことでも話題になった観光地です。そのすぐ近く、渓谷沿いを走る県道沿いに九酔渓温泉があります。日帰りでの入浴も受け付けていて、ロケーションの素晴らしい露天風呂はとても人気があります。坂道の途中にありますがコテージが並んだ宿が見えてくるので、すぐにわかります。受付は坂の上にあり、宿の玄関となっています。宿としても品が高くとても人気があり、評判どおり受付の人も丁寧で心地よい対応をしてくれました。日帰り入浴は外にある家族風呂と露天風呂が対象で、家族風呂の奥に露天風呂があります。露天風呂はホント小さな小屋で、手前側が男湯、裏にまわると女湯がありました。入るとすぐに脱衣所、そして簡素な棚に籠があるだけの非常に質素なものです。脱衣スペースの脇はすぐ露天風呂の湯舟となっているので、あまり大勢の人が同時に利用することはできません。しかしながら、やはりこのロケーションは只者ではありません。湯舟は岩風呂になっているのですが、その奥の植え込みの先は崖になっていて、そして目の前には絶景が開けているのです。谷間の対岸には人工物など何もない山が見えていて、優雅な気分で谷間を見下ろすことができます。露天風呂そのものはとても小ぢんまりとしながらも、この何も飾らない自然美が非常に心安らぐ感じです。湯舟そのものはとても小ぢんまりとしたもので、手前にさらに小さく区切られた湯舟がありますが、こちらは大人が二人も入ればいっぱいのものでした。湯舟はそれぞれ温度が違っていて、小さい方があたたかく、大きい方はぬるくなっています。49度と36度の源泉を混ぜて37度に設定しているというのですが、冬場だったこともあり、小さい方は40.4度、大きい方は32度ほどでした。これらの湯舟を交互に入って最後にあたたまって上がるのが良いとのことです。さすがにこの季節、32度は辛いのですが温まってから入ると、最初、冷たいかなと思うくらいで、長く入ってもぜんぜん平気なくらい慣れてしまいます。やはり交互に入るのが気持ちいいものです。湯は大きい方の奥からぬるいのが出ているようです。湯口に向かおうとしたら、岩の陰にさらに湯舟があることに気がつきました。でもそれは男湯ではなくて女湯だったのです。つまり大きい方の湯舟は男女でつながっているのです。手前の小さな湯舟の部分しか壁が設置されていないため、奥は混浴のような状態になっているのでした。しかしその奥に行かなければ相手側は見えないし、逆にカップルなら混浴気分で一緒に楽しむこともできそうです。湯は薄い褐色というか薄いオリーブ色といった感じです。湯舟の中には綿のような柿色のふわふわとした湯の華が大量に、ホント大量に舞ってそして積もっていました。湯もまた鉄分の臭いがプンプンとしています。湯は床を伝って掛け流されているのですが、温泉の成分でオレンジにそまった床が印象的でした。非常にぬるめの湯なのですがよくあたたまる湯で、浴後もポカポカとした温かさが続きました。
掲載: 2008/01/27
Data
- 所在地:大分県玖珠郡九重町田野九酔渓
- 入浴 :2006年1月
- 泉質 :ナトリウム炭酸水素塩-炭酸塩泉
- 泉温 :源泉49度、源泉36度
- 形態 :露天風呂 男女別(奥の方は半混浴)
- 効能 :(浴用)アトピー、リウマチ、筋肉痛、関節痛、火傷など
(飲用)糖尿病、肝臓病、慢性便秘、肥満症など - 脱衣所:あり
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆
- 野趣度:☆☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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