静岡県
いずみたかいりやこうげんおんせん・くつろぎのゆ
伊豆見高入谷高原温泉・くつろぎの湯
アットホームな雰囲気がとてもさりげない
伊豆見高入谷高原温泉は、稲取と今井浜の間の少し内陸に入った山の中にある温泉施設です。海岸沿いを走る国道135号沿いに、「日帰り入浴」や「食事処」といった幟 が沢山たっている脇道があります。けっこう派手に目立っているので、とても大きな入浴施設を想像しながら、案内に従って山道に入っていくことにしました。道はすぐに細くなり、そしてみかん畑が続く入り組んだ山道へと入っていきます。所々に案内の看板はあるものの、途中で「やられた？」と不安になるほど、まわりの風景はどんどん寂しくなっていきます。こんな先に大きな施設があるとは思えず、とにかく不安になりながらも突き進んで行くと、やがて未舗装の駐車場と坂の上に建物が見えてきました。見るからに大きな施設ではなく、とてもあんな派手な幟を出すような感じでもないので、これには驚きました。平成19年(2007年)の６月にオープンしたばかりということもあって真新しい雰囲気のあるところですが、白い壁に瓦の切妻屋根という民芸調の小さな建物でした。坂の上に建物があるのですが、その下の道路脇に小舟が置いてあり、その中に湧き水が引かれていました。美味しい水として人気があるそうで、わざわざ汲みに来ている人もいました。坂道を登り建物に入ると、そこは小さな売店のようです。売店といってもレジの前の棚にシイタケやみかん、饅頭や田舎寿司などがちょこちょこっと売っている程度です。店の奥には小さな座敷もあり、そこでは売店で買ったものや昼食時なら蕎麦やうどんなどを食べることができるようです。入浴施設はこの建物の裏側にありますが、ここのレジで受付をします。奥の建物は手前が男湯で、奥が女湯になっています。入口の前に下足箱があるので、ここで履物を脱いでから中に入ります。脱衣所は鍵付きのロッカーと、広い洗面台がありました。とても小ぢんまりとした施設ですが、新しいので清潔的で申し分ないです。浴場は小さな内湯のみで、手前にボディソープ、リンスインシャンプーの用意された洗い場があり、そして一番奥に湯舟があります。浴場内は石畳になっていますが、木造民芸調の素朴で落ち着いたデザインで、浴場内は木の香りが漂い、湯舟のまわりは障子風の格子窓になっていました。訪れたときには窓は閉まっていたのですが、窓は開閉可能なようなので開けてみると、窓全体が雨戸のように壁側に寄せられるので、まるで露天風呂のような開放感がありました。のんびりとした山の風景が楽しめますが、外からも丸見えになるのであまり乗り出さないようにしましょう。湯は無色透明で非常にさっぱりとした湯です。湯はその上澄みが吸い込まれていて、循環されているようです。湯も消毒臭があるので、それほど温泉らしさは感じられませんでした。しかしながら、このロケーションは悪くないです。ある意味、秘湯のムードが漂います。まだ出来たばかりで知られていないのか、訪れる客も少なくて貸切状態で利用できましたが、ちょっと混雑すると芋洗い状態になるので、駐車場の車の台数で把握してもいいでしょう。
掲載: 2008/02/02
Data
- 所在地:静岡県賀茂郡河津町見高
- 入浴 :２００８年１月
- 泉質 :アルカリ性単純泉
- 湧出量:毎分91リットル
- ＰＨ :９．１
- 蒸発残留物:0.118g/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、慢性消化器病、冷え性、疲労回復など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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