福島県
てんえいおんせん・てんえいとう
天栄温泉・天栄湯
内湯ながらも森の中を楽しむ安らぎの湯
天栄温泉天栄湯は国道118号線沿い、天栄山の麓、静かな山間に佇む一軒宿です。周囲は森ばかりで、まさに秘湯的な存在の湯治宿です。国道からは案内の看板に従って脇道に入りますが、とても辺鄙 な場所なので寂れた宿を想像していましたが、意外にも綺麗で、和風造りの粋な雰囲気のものでした。玄関を入るとフロントと小さなロビーがあります。小ぢんまりとした宿ながらも愛想の良い女将さんが温かく出迎えてくれました。山の中なので小ぢんまりとした宿ですが、隅から隅まで綺麗で、とても山の中とは思えないほど品のいい宿です。浴室はフロントの左奥にあります。脱衣所は木製の棚にプラスチック籠が並びます。奥にはコインロッカーも用意してありました。とても小ぢんまりとした質素な脱衣所です。浴室は小さな内湯のみです。石タイル張りの室内は正面と片面が大きなガラス張りになっていて、また天井もガラス張りでとても明るい雰囲気です。サンルームがそのまま浴室になったイメージです。ガラスの外は森になっていて、内湯ではあるもののまるで森の中の露天風呂のような風景で、開放感を感じます。洗い場は二ヶ所しかなくちょっと狭い感じは否めず、湯舟は3人でいっぱいくらいのものです。湯舟の縁は御影石で底は十和田石のような凝灰石が使われていました。湯は湯舟の中の側面から注がれていて、オーバーフローはそのまま循環されているようでした。湯は無色透明でほとんど無臭です。サラッとした印象の湯です。脱衣所に説明があったのですが、温泉成分のカルシウムイオンやマグネシウムイオンが作用して石鹸が泡立たなく利用できないそうです。洗い場にはボディソープも、石鹸も、そしてシャンプーなど一切用意されていないのはそのせいなのかもしれませんね。環境にもとてもいいことかもしれません。ここでは体を洗うということより、温泉に浸かるのが最大の目的のようです。入浴前によく体の表面の汚れを流してから、ゆっくり湯舟に浸かりましょう。
掲載: 2008/03/09
Data
- 所在地:福島県岩瀬郡天栄村牧之内天栄山
- 源泉名:天栄湯天栄一号泉
- 入浴 :2006年9月
- 泉質 :カルシウム・マグネシウム・アルミニウム−硫酸塩冷鉱泉
- 泉温 :源泉9.0度
- 湧出量:毎分1.7リットル(自然湧出)
- PH :3.9
- 蒸発残留物:1500mg/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :動脈硬化症、切り傷、火傷、慢性皮膚炎など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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