大分県
かんなわおんせん・かんなわ「ゆのか」
鉄輪温泉・かんなわ「ゆの香」
地獄めぐりの拠点にも便利
別府八湯のひとつ鉄輪温泉は、街中のいたるところから噴煙のあがるいわゆる地獄地帯です。付近には山地獄、かまど地獄、鬼山地獄など、観光客が地獄巡りをするスポットもあり、とても活気のある地域となっています。「かんなわ ゆの香」は、鉄輪バスセンターのすぐ裏側に建つ、和風旅館です。宿の敷地の入り口には足湯もあり、建物も和風ながらもモダンでとても綺麗な印象です。もともとは「楽々園」という旅館だったそうですが、平成18年(2006)にリニューアルオープンしたとのことです。館内に入ると民芸調と近代的な部分を兼ね備えたスタイリッシュなデザインで、とても雰囲気がいいです。浴室は大浴場の他、家族風呂もありました。大浴場は露天風呂付きと内湯のみの二種類があり、定期的に男女が入れ替わるようです。脱衣所は広く簡易的な棚が並び、すっきりとした洗面台があります。貴重品はフロントの脇に専用のロッカーが設けられていますので、立ち寄りの場合はこちらを利用します。内湯はわりと広く、湯舟もゆったりとしています。天井は太い梁がむき出しになって、縦横に折り重なっていてとても重厚感のあるものでした。湯舟も天然石のタイルを使用した岩風呂で、壁や天井の木の鮮やかさと、天然石の重みとのコントラストがとても品があり、落ち着いた雰囲気になっていました。外に出ると露天風呂がありますが、こちらは湯舟がひとつではありません。まずは正面にゴロタ石を積み重ねた壁を持つちょっと小さめの湯舟。こちらは天井もなく開放的です。壁伝いに湯の流れた跡がありますが、角のパイプからもチョロチョロと熱い湯が注がれています。熱湯が注がれている割りには湯舟の湯はちょうどいい湯加減です。そして奥にはもうちょっと大きめの湯舟と打たせ湯が2筋ある湯舟があります。湯はどれも新鮮な源泉を掛け流しで利用されていて、無色透明の湯が溢れています。湯の流れた部分はちょっと赤茶色に跡がついていたりして、温泉の成分もわりと濃いようです。肌に触れるとややツルツル感もあり、トロッとした肌にまとわりつくような湯です。ごくごく微妙に塩分を感じる湯で、非常に体が温まる湯です。街中にあるということもあり、露天風呂は高い壁で覆われているので景色などは期待できませんが、とても雰囲気がよくて気に入りました。ちなみに、宿の前にある足湯は宿泊客や入浴客でなくとも気軽に誰でも自由に利用できるのにしっかりとした造りで、かごにはタオルが用意されていたりととても親切なものです。バスセンターから近いので、地獄めぐりの締めくくりに足湯で疲れを癒すのもいいかも知れませんね。
掲載: 2008/04/20
Data
- 所在地:大分県別府市鉄輪御幸
- 入浴 :2007年3月
- 泉質 :ナトリウムー塩化物泉
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :リウマチ性疾患、運動器障害、創傷、慢性湿疹及び角化症など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 優雅度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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