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新潟県

うわのこうせん・ゆもとおくのゆ

上野鉱泉・湯元奥の湯

霊泉を肌にしっかりと染み込ませて湯治気分を味わう
上野鉱泉はスキーのメッカとして人気のある石打の奥にある素朴な温泉地です。すぐ近くには石打花岡スキー場や石打丸山スキー場もあり、若者も沢山訪れるのかと思いきや、裏手ってこともあってわりと静かな温泉地です。JR石打駅からは国道353号線を十二峠トンネル方面に向かい、クルマで5分ほどの国道沿いにあります。上野鉱泉にはいくつかの宿がありますが、「奥の湯」は今なお湯治の宿として自炊のできる施設を持つ、滞在型の温泉宿です。湯治の宿というと、古ぼけて鄙びた印象を想像しがちですが、ここの宿は新しくてとても綺麗です。気軽に湯治を始めてみたい初心者でも、安心して利用できそうな雰囲気がありました。また、滞在だけでなく日帰りでの入浴も受け付けています。浴室は館内の一番東側、国道に近い側にあります。廊下の突き当たりにあり、右側が男湯、左側が女湯になっていました。脱衣所は棚にカゴが用意されているだけの、シンプルでオーソドックスなものです。それなりに広さもあり、狭苦しさはまったくありません。ガラス戸をあけると内湯の浴場があります。こちらは、タイル敷きの床ですが、奥側、浴室の四分の一程度には大小様々な石が並べられていて、岩場になっています。外壁側にはカランが並び、男女を仕切る壁は木目の鮮やかな板壁になっていました。湯舟は5〜6名ほど入れるものが、内壁側にあります。浴室はガラス窓が多くとても明るい雰囲気があり造りも旅館のように凝っているので、あまり湯治場という雰囲気でもありません。湯舟の湯は、ほとんど無色透明で見た目にはあまり特徴がありません。浸かってみると、サラサラっとした軽い感じの湯ですが、微かに硫化水素のような臭いを感じます。加熱された湯が注がれていますが、男女を仕切る壁の間には石桶があり、そこには非加熱の源泉が湧き出して溢れ出た湯が湯舟へと流れ込んでいました。石桶の脇には飲泉用の升も用意されています。さっそく飲んでみると、しっかりとした硫黄の風味を感じます。また、石桶の周りには白い繊維状の湯の華もたっぷりと付着していました。鉱泉ながらもとても個性的な湯です。神経痛やリウマチにも効果があるそうで、長年湯治に通っている人も多いのだそうです。湯治の客に混じって、染み込むぐらいにじっくりと湯を味わってきました。立ち寄りでの利用者も多いようですが、くれぐれも湯治客の迷惑にならないよう注意しましょう。
掲載: 2008/05/24
Data
  1. 所在地:新潟県南魚沼市塩沢
  2. 源泉名:石打鉱泉 上野の湯(奥の湯)
    上野鉱泉 新泉1号
  3. 入浴 :2007年5月
  4. 泉質 :硫黄冷鉱泉
  5. 形態 :鉱泉旅館 男女別
  6. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺など
  7. 露天風呂:なし
  8. 開放度:☆
  9. 清潔度:☆☆☆
  10. 気軽度:☆☆
  11. 鄙び度:☆
  12. 秘湯度:☆☆☆
  13. 異色度:☆☆☆
  14. 湯治度:☆☆☆☆
  15. 景色 :☆☆
  16. 総合評価:☆☆☆