東京都
まつのおんせん・すいこうえん
松乃温泉・水香園
個性的で滑らかな湯が味わえる、とっておきの隠れ宿
松乃温泉「水香園」は、青梅の市街地から奥多摩方面に向かって車で30分ほど、多摩川に面した緑豊かな場所にある純和風旅館です。青梅から30分ほどですが、ここまでくるとすっかり自然に囲まれたって雰囲気があり、とても東京都とは思えないほど静かな場所です。国道411号線からは側道へと入っていき、渓谷へと下りて行くと旅館があります。松乃温泉は大正の末期に「松の木の下を掘れ」と仙人が枕元に現れて夢のお告げで発見された湯だそうで、そこから「松乃温泉」と名付けられたそうです。側道は駐車場も兼ねているようで、白線が引かれています。その突き当たりには入り口があり、そこから下は階段になっていました。帳場までの間は緑豊かな庭園を歩いているような雰囲気で、純和風の厳かな印象を受けました。宿はすべて離れになっているそうで、まさに隠れ宿という雰囲気を受けました。森に囲まれた敷地内には建物が点在していて、とにかく静かなムードです。浴場はさらに奥へと進み、渓谷へと降りていったところにありました。浴舎は手前が男湯で奥が女湯と書かれています。中に入るとコインロッカーも用意されていました。洗面台にはヘアトニック、ヘアリキッドも用意されていて、設備もしっかりとした雰囲気です。浴室は内湯のみで小ぢんまりとしていますが、目の前は大きなガラス窓になっていてとても明るく感じます。浴室内は床も湯舟も石タイル張りで高級感があります。モコモコとした妙な丸い模様が並ぶ石で、石灰藻なのかな? 小ぢんまりとした浴室には洗い場は3つあり、ボディソープ、リンスインシャンプーがあります。湯舟は6〜7名はゆったり入れる大きさでした。窓の外には川原が広がり、対岸は森になっているので自然味豊かな渓谷美が温泉とともに楽しめとても優雅な気分になれます。湯は無色透明ですが、湯舟に入ると足元がツルッとします。アルカリ性の湯なので、床がとても滑りやすくなっているので注意が必要です。足元だけでなく、肌がツルツルと滑らかな感じになり、とても入り心地もいい感じです。加熱循環されているようですが、湯の印象はとてもいいです。浴室の角に何やら怪しげな蛇口を発見しました。ひねると硫化水素のような臭いが一瞬鼻をつき、そして冷たい水が出てきました。手に取るとスキンローションのようなツルツル、スベスベの水です。どうやら源泉のようだです。口に含むと、かすかに硫黄泉のような風味が感じられました。見た目以上にとても個性的な温泉のようです。今回は立ち寄りでの利用でしたが、非常に満足することができました。雰囲気も非常に気に入ったので、是非とも宿泊してゆっくり癒されたいと思うのでした。
掲載: 2008/07/20
Data
- 所在地:東京都奥多摩町川井
- 入浴 :2007年6月
- 泉質 :単純硫黄冷鉱泉(低張性アルカリ性冷鉱泉)
- 泉温 :源泉14.9度
- 湧出量:毎分5.3リットル
- PH :10.10
- 蒸発残留物:0.247g/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :(浴用)神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩など
(飲用)糖尿病、通風、便秘など - 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 秘湯度:☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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