和歌山県
くしもとおんせん・てんねんおんせんくしもと
串本温泉・天然温泉串本
紀伊半島の南端にある素朴で良質な温泉の公衆浴場
紀伊半島の南端にある串本町は古くから沿岸漁業で栄えた港町で、今でも遠洋漁業の基地として知られる町です。また、太平洋に向かって突き出るような潮岬やそこにある灯台、海の上を一直線に並ぶ奇岩が不思議な橋杭岩、自然が豊かな紀伊大島など、観光地としても見所がいっぱいでとても賑やかな雰囲気のある地方都市です。天然温泉串本は、JR串本駅からもほど近いところにあるビジネスホテルに併設する公衆浴場です。ビジネスホテルの宿泊者はもちろんのこと、観光客や地元の方々も利用する素朴な公衆浴場です。わりと地味で小ぢんまりとした施設ですが、国道沿いにあり、「天然温泉」の文字や「ゆ」と書かれた暖簾が揺れているなど、とても目立つ存在となっています。何よりも天然温泉が気軽に楽しめる施設なので、とても重宝できる存在です。非常に小ぢんまりとした浴場ですが、館内は綺麗で明るい雰囲気があります。玄関を入ると正面に受付があり、そして男湯と女湯の暖簾が揺れています。浴場は内湯しかなく露天風呂などは用意されていません。まさに銭湯のようなスタイルです。手前側両サイドに洗い場が３つずつあり、奥に湯舟がありました。浴室はタイル張りのオーソドックスなタイプで、観光施設や温泉施設というよりは、目的重視の入浴施設といったところでしょうか。浴室に入るとます感じるのが強い硫黄臭です。思わず「これは何！」と驚くほど、しっかりとした温泉臭が漂います。串本にこれほど特徴的なお湯があるとは意外に感じます。湯はほとんど無色透明ですが、肌に触れるとこれまたツルツルする感触のいい湯です。蛇口は温泉と源泉があり、加熱された「湯」と源泉のままの「水」として使い分けているようです。口に含んでみるとマロヤカなしょっぱさと苦味を感じます。触感、味覚、嗅覚ともに非常に特徴的で、こんな特色豊かな湯がさりげなく存在することに非常にびっくりしました。それほど大きな施設ではないので、混雑することもありますが、ドライブや観光のついでに気軽に利用できるので、隠れた名湯を楽しんでみるのもいいでしょう。
掲載: 2008/11/08
Data
- 所在地:和歌山県東牟婁郡串本町串本
- 入浴 :２００７年８月
- 泉質 :含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
- 泉温 :源泉27.4度
- 湧出量:毎分108リットル
- ＰＨ :８．３
- 蒸発残留物:7.2g/kg
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :疲労回復、筋肉痛、神経痛、胃腸病など
- 露天風呂:なし
- 開放度:
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 異色度:☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆☆
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