和歌山県
めざめおんせん・きゅうかむらなんきかつうら
めざめ温泉・休暇村南紀勝浦
谷間から広がる大海原をダイナミックに感じる絶景温泉
JR紀勢本線宇久井駅から約3キロほど、熊野灘に突き出した半島の先にある休暇村南紀勝浦は絶景の景色が楽しめる宿として知られる人気の公共宿泊施設です。岬の先の高台にあり、景色はもちろんのこと、鮪 や鯨 など、新鮮な地元の海の幸を使った料理にも定評があるそうな。公共の宿ということでリーズナブルに利用できるのも魅力のひとつですね。客室からの眺めはもちろんのこと、何と言っても浴場からの眺めが一際素晴らしいのがウリで、平成19年(2007)にリニューアルしてガラス張りの展望浴場となった「めざめの湯」が好評を得ているとのことで、さっそく訪れてみました。国道からはちょっとそれて細い道に入ります。海側に向かっているはずなのに上り坂になっていて、たどり着くと大きく立派な建物がありました。どうやら崖に這 い蹲 るように建っているようでロビーフロントのある玄関口は4階になっていて、浴場は2階におりたところにありました。するとすぐに「めざめの湯」と書かれた入口があります。そこで履物を脱いで奥へと進むと、さらに長い渡り廊下を進んだところに男女の暖簾が揺れていました。脱衣所は鍵付きのロッカーが並びます。改装して間もないこともありますが、綺麗で清潔的で、またとても優雅な感じです。浴場に入ると左側にボディソープ、シャンプー、リンスがある洗い場があり、そして右側には大きな湯舟があります。湯舟は前面が大きなガラスになった窓側にあるのですが、そこからの景色は予想以上に素晴らしかったです。海までの距離は少しあるのですが、谷間に開けた隙間から見下ろすように海が広がっているのです。まさに紺碧の海が目の前に広がり、夏の青い空と海の深みが、まるで絵画のような美しさです。内湯からの景色とは思えないような、鑑賞する気分で景色と温泉にうっとりしてしまいます。しかし、ここのいいところはこれだけではありません。露天に出るとまずは屋根付きの桧風呂がありました。こちらは白濁しているのですが、湯そのものは無色透明で、細かな微炭酸の気泡によりそう見えるようです。それから陶器風呂が2つ、優雅に並び、さらに階段をおりていくとちょうど内湯のすぐ外側に大きな岩風呂がありました。これがまた内湯と同じ景色ながらも開放感は倍増し、まるで展望台から景色を眺めているような露天風呂なのです。湯舟に浸かりながら、海からの心地よい潮風とダイナミックな景色を堪能できるなんて最高の気分です。湯も無色透明ながらも特徴的で肌触りのよいツルツル感のある湯です。ロケーション、泉質ともに好印象で、とても大満足の温泉施設でした。
掲載: 2008/11/15
Data
- 所在地:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町宇久井
- 源泉名:南紀勝浦 休暇村温泉
- 入浴 :2007年8月
- 泉質 :ナトリウム−塩化物温泉(低張性・アルカリ性・低温泉)
- 泉温 :源泉29.7度
- 湧出量:毎分40リットル
- PH :8.5
- 蒸発残留物:1.696g/kg
- ラドン含有量:3.94 x 10-10Ci/kg
- 形態 :公共の温泉宿 男女別
- 効能 :きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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