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山梨県

ゆむらおんせん・ほてるゆでん

湯村温泉・ホテル湯伝

信玄公の隠し湯で知られる老舗の温泉宿
湯村温泉は甲府駅の北西、駅から車で5〜6分ほどのところにある古くからの温泉街です。近くの石和温泉ほどの煌びやかさはない地味なところですが、とても歴史のある古い温泉で、山梨を代表する名湯のひとつです。武田信玄公の隠し湯としても知られている由緒正しい温泉ですが、発見はさらに古く、大同3年(808)に弘法大師が杖で大石を寄せて温泉が湧出したという「杖の湯」の伝説や、鷲が傷を癒した「鷲の湯」伝説もあるそうです。ホテル湯伝は、温泉街の中ほどにある大きな温泉旅館です。歴史ある老舗の温泉宿だそうで、また、甲州名物のほうとう鍋を取り入れた会席膳が自慢といった、定評ある旅館のようです。浴場は館内入って正面奥、湯村温泉の歴史や武田信玄公の入湯記録などを展示した古文書ブースの先に男女別の浴場入口がありました。男湯は延寿の湯、女湯は扇の湯と名付けられています。脱衣所は畳敷きになった広間のような部屋になっていて、棚に籠が用意された簡易的な脱衣棚があります。洗面台は広々としていて、ブラシやシェーバー、そしてスキンローションなども揃っていて、とても充実してなと感じました。浴場は内湯のみで露天風呂はありません。広い浴室の右壁側には洗い場が並び、左側には大きな湯舟があります。床はサラサラとした砂岩のような石タイルになっていて、湯舟から溢れ出た大量の湯で濡れています。見たところ掛け流しになっているようにも見えますが、循環装置を使用しているのだそうです。循環しているとはいえ、オーバーフローが多いのでかなり好印象です。湯は奥の角にある湯口から注がれています。湯は無色透明でほとんど臭いも味覚もありません。とっても軽い感じの湯で、熱過ぎずぬるすぎずで丁度いい温度でした。源泉は隣にある旅館「野良湯」と共同だそうです。浴室は全体的にシンプルというか、質素ではないけれどそっけない感じで、余計なものは無いという印象を受けました。湯舟は若干深めになっているので、これもまた気持ちがいいものです。浴室の奥はガラス窓になっていて、庭木の並んだミニ庭園となっていました。景色を眺めるというほどでもなく、開放感もあるというわけではありませんが、外光が射し込むのでそれなりに明るく感じます。美味しいものを食べ、歴史ある湯に浸りながら、のんびりと休日を楽しむのはいかがでしょう。
掲載: 2008/12/21
Data
  1. 所在地:山梨県甲府市湯村
  2. 入浴 :2007年9月
  3. 泉質 :ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
  4. 形態 :温泉ホテル 男女別
  5. 効能 :リウマチ性疾患、運動器障害、創傷、虚弱児童など
  6. 露天風呂:なし
  7. 開放度:☆☆
  8. 清潔度:☆☆☆
  9. 気軽度:☆
  10. 景色 :☆☆
  11. 総合評価:☆☆☆