長野県
とよしなおんせん・ゆったりやまのかみ
豊科温泉・湯多里山の神
インターからも近い、山あいの素朴なツルツル温泉
「湯多里山の神」は、豊科インターからクルマで15分ほど、クネクネ道の続く山道の途中にある日帰り温泉施設です。素朴な木造の和風の建物で、大きな帽子をかぶったような面積の広い屋根がとても田舎らしい風情を感じさせます。駐車場は広めで沢山のクルマが停められるようですが、温泉施設はそれほど大きくはありません。幹線道路というわけでもなく、それほど車通りの激しい道でもないので、それほど混みあうことはないのでしょうが、季節や時間帯によっては混雑することもあるかもしれません。駐車場からは重厚な橋を渡っていくと建物にたどり着きます。素朴な施設のわりには観光客に気に入られようとする演出が随所に感じます。館内に入るとまずは下足箱があり、履物を脱いで上がることになります。自動券売機で入浴券を購入して中へと入るのですが、入浴券は帰るときに受付に渡します。それというのも入館は時間制限があるのです。規定時間以降は追加料金が発生します。小ぢんまりとした施設なので、時間制限は必要かもしれませんね。でも普通に利用するには3時間もあれば十分ですがね。館内は板張りの床で、すぐ正面に男湯、右側に女湯がありました。廊下の左奥には畳敷きの休憩広間もありました。脱衣所はゴザタイル敷きで、棚やカゴが用意されています。洗面台にはドライヤーがあるだけでわりとシンプルです。窓の外には露天風呂が広がっていました。内湯は窓側に湯舟、そして内壁側には洗い場があります。洗い場にはボディソープ、リンスインシャンプーが備え付けられていました。湯舟は7〜8名がゆったりと入れるぐらいの大きさで、ジェットバスのついたものです。角の湯口から湯がジャンジャンと注がれ豪快に湯舟から溢れ出ていました。湯は飲めないとあるのですが、しっかりと掛け流されているようです。湯はほとんど無色透明ですが、ごくごく微妙に白濁している気もします。口に含んでみても臭いや味は感じませんでした。ところが肌に触れるとツルツルとした浴感が味わえる滑らかな湯です。浸かっているとまるで肌の表面に膜ができたような感じです。非常に感触が良くてうっとりと目を細めてしまいます。露天風呂は巨石で囲われた細長い湯舟です。6〜7名ぐらいは入れそうです。露天エリアは裏山の護岸との間にあるのでちょっと狭苦しさを感じ、あまり開放感はありません。無理やり露天風呂を作ったというような雰囲気なのですが、設計企画の段階からこうだったのでしょうかね。露天の出入口脇には雨天用の笠も用意されていました。内湯と同じようにこちらも大量に掛け流されているようです。ただ、内湯と違って湯舟の中に細かな赤茶色の浮遊物が見えます。単なる汚れなのか温泉成分による何かなのかは不明です。ちなみに洗い場のカランもツルツルとした感触があるので、源泉を利用しているのでしょうか。何とも贅沢な施設ですね。料金もとっても良心的で全体の雰囲気も悪くなく、温泉の質が最高なのでこれはなかなかの穴場かもしれません。
掲載: 2008/12/21
Data
- 所在地:長野県安曇野市豊科
- 入浴 :2007年9月
- 泉質 :ナトリウム-炭酸水素塩温泉(弱アルカリ性低張性低温泉)
- 泉温 :源泉32.6度
- PH :8.0
- 蒸発残留物:1642mg/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛・筋肉痛・関節痛・関節のこわばり・五十肩・運動麻痺など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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