山梨県
かがみおんせん
鏡温泉
甲府市街の知る人ぞ知る隠れた名湯
鏡温泉は、甲府の駅の南1.5キロほどの市街地の中にある温泉銭湯です。昔ながらの銭湯といった雰囲気で、その古ぼけた佇まいが哀愁漂っていて、とても味が出ています。見た目は普通の古ぼけた銭湯なので、本当に温泉なのかどうか不安になりますが、ちゃんとした天然温泉だそうです。男女別の入口を入ると、すぐに番台がある昔ながらの銭湯スタイルでした。脱衣所にはコインロッカーもありますが、脇に積んである籠を利用する人が多いようです。やはり外観だけでなく内側も古びていて、とにかくレトロな雰囲気が何とも言えません。浴室もタイル張りのオーソドックスな銭湯スタイルです。左右両サイドに洗い場があり、中央に湯舟があります。入口脇には掛かり湯もありましたが、かぶろうとしたらこれがまた冷たいです。いや、冷たいというほどではありませんが、けっして温かくはありません。蛇口にはコップも用意されているので、飲泉用の源泉かもしれません。飲んでみましたが、ほとんど無味無臭であまり気になる特徴はありませんでした。湯舟は手前と奥とで２つに区切られています。奥の方が少し熱めになっています。湯舟はけっこう深めになっているのも、普通の銭湯とは違ったところでしょうか。また、湯は薄く色づいています。透明度のあるモスグリーンといった感じです。微妙にツルッとした浴感もありました。湯量はけっこう豊富なようで、加熱はされているようですが贅沢にも掛け流されていました。浴室の正面には温泉について説明の書かれた大きなパネルもありました。これによると炭酸ナトリウム、カルシウムを大量に含んでいるので、浴用と飲用を併用することで医療効能が高まるとのことでした。西山温泉や下部温泉と並ぶほどの名湯とも謳われています。浴室の奥には岩風呂のようなスペースもありました。一筋の打たせ湯もあるのですが、ここは水風呂になっていました。水風呂といっても先ほどの掛かり湯と同じように、冷たくない程度のぬるま湯です。入った瞬間はヒヤッとしますが、慣れてくるとこれがとても気持ちいいです。源泉浴槽なのでしょうかね。溢れ出る湯がそのまま排水溝へと流れているのがもったいなく感じるほどです。それにしてもこの佇まいといい、下町の銭湯そのものといった感じで、客もほとんどが地元の常連客のようです。まさに隠れた名湯といってもいいでしょう。場所はちょっとわかりづらいかもしれないけど、わざわざ足を運ぶだけの価値はありそうです。
掲載: 2009/01/18
Data
- 所在地:山梨県甲府市相生
- 入浴 :２００７年１１月
- 泉質 :単純温泉(緩和低張性微温泉)
- 泉温 :源泉30.7度
- ＰＨ :８．０
- 蒸発残留物:415.0mg/kg
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :慢性関節リウマチ、慢性筋肉リウマチ、神経痛、神経炎など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆
- 地元度:☆☆☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 鄙び度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆
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