岡山県
ゆのごうおんせん・やさしさのやど「ちくてい」
湯郷温泉・やさしさの宿「竹亭」
街を見下ろす展望風呂と、隠れ湯のような風情ある露天風呂
湯郷温泉は、美作三湯と呼ばれる岡山県東部の温泉郷のひとつです。美作三湯はこの湯郷温泉の他に、奥津温泉と湯原温泉があり、どの温泉郷も中国地方を代表する大きな温泉街です。湯郷温泉は円仁法師が西国巡礼の途中で、傷を負った白鷺がいで湯で癒しているのを見て発見したという伝説があり、別名「鷺ノ湯」とも呼ばれている歴史ある温泉地です。温泉街にはシンボルとなる白鷺をあしらった彫刻やイラストなどが数多く見られます。この温泉街の一番山側に建つ大きな旅館が「やさしさの宿 竹亭」で、街を見下ろすように建っていました。浴場はエレベータを3階で降りた先にある「露天風呂」と、7階で降りたところにある「展望浴場」の二ヶ所にあります。まずは、7階にある展望浴場へと向かいます。脱衣所に入ると棚に籠が沢山並び、広々とした洗面台がありました。鍵のかかるロッカー等はないので、貴重品は部屋に置くなど持ち込まないように心がけましょう。浴場は内壁側に洗い場が並び、外壁ガラス窓際に大きな細長い湯舟があります。窓は壁面全体がガラスになっているので、まさに展望浴場です。もともと山側の高い位置のしかも7階にあるので、湯郷の街並みを一望できて、展望台がそのままお風呂になったような感じなのです。とはいっても、街並みが特別華やかというわけでもなく、自然美や絶景というよりはただ見渡せるだけで、それほど面白いものでもないのが残念です。でも、街並みが一望できるというのは、やはり優雅な気分になりますね。湯舟は広いので、一度に沢山の人が入ることができるので、ゆったりと入ることができました。続いて3階の露天風呂に向かいます。エレベータを降りて案内に従って先に進むと屋外に出ますが、そのまま進むと道路の対岸に露天風呂の入口があります。先ほどの展望風呂が近代的な造りだとすると、こちらはとても風情のある造りになっています。階段を少し上がると道が左右にわかれ、右側が女湯、左側が男湯になっていました。女湯の方は上へと続き「仇討ちの湯」と書かれています。男湯は下におりていき「ささなきの湯」と書かれています。女湯は仇討ちというぐらいだから、男湯でも見下ろせるのでしょうかね。脱衣所は棚に木造の屋根と床があるだけの非常に簡素なものでした。そしてすぐ脇には岩風呂の湯舟があります。湯舟へは竹筒からぬるい湯が注がれていますが、湯舟の底に湯の噴出し口があり、熱めの湯はそこから出ていました。湯舟の中で加熱循環されているようです。人があがったりして湯量が減ると、竹筒から湯がドバドバと流れ落ち、一定量になるとトボトボと少量になるようです。露天の周囲は竹林になっていて、見上げる景色はなんとも風情があっていいものです。湯は無色透明でサラサラとしていて、また少々ツルツル感のある滑らかな湯でした。冬場だったので露天は非常に寒かったですが、雰囲気が非常に気に入ってしまい、ついつい長湯になってしまいました。湯上りには囲炉裏の茶室で黒豆茶をいただくことができ、とても優雅に過ごすことができました。
掲載: 2009/02/07
Data
- 所在地:岡山県美作市湯郷
- 源泉名:混合泉(湯郷鷺温泉第3泉源、湯郷鷺温泉平成源泉)
- 入浴 :2008年1月
- 泉質 :低張性アルカリ性温泉
- 泉温 :源泉40.5度
- PH :8.5
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :消化器病、神経痛、リュウマチ、貧血症、婦人病、皮膚病など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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