埼玉県
ぎょうだてんねんおんせん・こだいはすものがたり
行田天然温泉・古代蓮物語
泉質や雰囲気だけでなくバラエティな湯舟にも満足
行田天然温泉「古代蓮物語」は、行田市郊外にある日帰り温泉施設です。ネーミングの由来となった古代蓮とは、1,400〜3,000年前の原始的な形態を持つ蓮だそうです。ゴミ焼却施設の建設時に偶然出土して自然発芽し、今では行田の名物になっています。温泉施設は平成14年(2002)にオープンした新しい温泉施設で、まさに温泉ブームに乗って造られたという感じの新興温泉です。規模はそれほど大きくはありませんが、人気の温泉施設ということで駐車場も広々としています。入口は瓦屋根のどっしりとした門が構えていて、武家屋敷のような雰囲気もありました。館内はフローリングになっていて、民芸調を意識した大人の雰囲気があります。1階には食堂兼休憩室と散髪屋、そして浴場があり、2階はリクライニングシートの並んだお休み処や、畳の休憩室もあります。変わった設備としては、階段の真下の窪んだ小さなスペースがキッズコーナーとなっていて、その奥にはアニメなどを流した画面のある、隠れ家的な雰囲気の場所もありました。脱衣所にはコイン返却式のロッカーが並んでいます。脱衣所を抜けると板張りの廊下の先に内湯、そして廊下の脇を抜けると露天風呂がありました。内湯の入口には掛け湯があり、そして所狭しと湯舟が並びます。まず手前には大きな主浴槽があります。こちらは源泉加熱の掛け流し風呂です。半分は浅くなっていて、もう半分が全身浴のゾーンとなっています。湯はほとんど無色透明ですが、微妙に黄色がかった感じです。さっぱりとした軽い感じの湯ながらもツルツルっとした浴感があります。内湯はそれほど広いものではありませんが、漢方生薬を使用した「七草の湯」という薬湯の他、温泉ではありませんが、ジェットバスや気泡浴、電気風呂などを備えた「こりほぐしの湯」、遠赤外線のサウナ、塩サウナ、水風呂などがありました。洗い場は、浴室の左右の角にボディソープとリンスインシャンプーが備え付けられたものがありました。全体的にごちゃごちゃとした感じがありますが、浴室の所々に観葉植物が置かれていたり、近代的でありながらも天井を黒光りした丸太の太い梁が貫いているなど、和ませるような演出もありました。露天風呂は建物に囲まれた中庭に、いくつもの湯舟があります。中庭には沢山の植物が散りばめられていてそれぞれの湯舟は隠れるようにあり、まるで植物園か植木屋さんの中庭のような雰囲気もあります。手前側には井戸水を加熱した石釜風呂が並び、中央には岩風呂、その上流にも小さな岩風呂があります。小さい方は「薬研の湯」と名付けられていて、33度の源泉が非加熱で掛け流された湯舟となっていました。真冬だとちょっと寒いですが、他の湯舟で温まってから入ると、けっこう気持ちよく浸かることができます。さすがに源泉とあってツルツル度もここが一番気持ちいいです。また他の湯舟よりも透明度が高く、微妙に硫化水素の臭いも感じることができました。露天の奥には檜風呂が2つ並んでいました。手前は加熱循環で、奥は加熱掛け流しです。こんな狭い露天に、よくここまで詰め込んだなぁという印象を受けますが、決して狭苦しさは感じず庭木のおかげでうまく和まされて(ごまかされて?)いました。雰囲気がとてもいいし、温泉も特徴的で人気の温泉施設であることに間違いありません。
掲載: 2009/02/28
Data
- 所在地:埼玉県行田市向町
- 入浴 :2008年2月
- 泉質 :単純温泉(中性低張性低温泉)
- 泉温 :源泉33.0度
- 湧出量:毎分293リットル
- PH :7.4
- 蒸発残留物:583mg/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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