群馬県
いかほおんせん・こくやりょかん
伊香保温泉・古久家旅館
雄大な景色を眺めながら、黄金の湯を満喫
伊香保温泉は榛名山の東側にある群馬県を代表する温泉地のひとつです。万葉の時代から知られているという古い温泉で、長篠の戦いで負傷した武田勝頼の軍の療養地として整備されたという歴史もあります。古久家はその伊香保温泉にある明治４５年創業の大きな温泉旅館です。ロープウェイ乗り場からすぐのところにあり、大きな建物と屋号の看板がとても目立っていました。非常に高級感のある旅館で、館内は純和風でありながらもモダンな雰囲気が漂っていて気品を感じます。今回は立ち寄りで利用させていただきましたが、こういう宿に泊まれたら優雅だろうなぁとワクワクしながら浴場へと向かいました。浴場は最上階の６階にあるのでエレベータで向かいます。エレベータを降りるとそこには休憩用のちょっとした休み処があります。そこで履物を脱いで廊下へと進むと、手前が女湯の「のぞみの湯」、奥が男湯の「ながめの湯」、そして廊下の突き当たりには貸切風呂がありました。ちなみに大浴場は定期的に男女が入れ替わるようです。脱衣所は縦に細長く、片側はガラス窓になっていて浴室が丸見えになっていました。脱衣所内にはロッカーなどはなく棚に籠が並ぶだけのシンプルなスタイルですので、貴重品は持ち込まないようにしましょう。脱衣棚の先には洗面台がありますが、化粧水やヘアトニックなども揃っていて、アメニティも充実していました。浴場への扉は２つあり、ひとつは内湯、そしてもうひとつは露天風呂への扉です。内湯は大きな湯舟が２つと、内壁側に洗い場が並びます。床は暖色系の模様のある石タイルで、天井も高く、落ち着いた雰囲気がありました。湯舟はそれぞれ大きなものですが、手前の湯舟は赤茶色っぽい湯で、奥は無色透明でした。赤茶色の方は伊香保温泉特有の色で、「黄金の湯」と呼ばれるものです。源泉から引かれたまま注いで掛け流しているそうなので、多少ぬるいと説明がありました。ぬるいと言っても長湯するのにちょうどいい感じで、特別ぬるいものには感じませんでした。非常にさっぱりとしながらも、なめらかな肌触りの湯です。一方、無色透明の湯はちょっと熱めの湯で、微妙に生臭く感じました。伊香保温泉のもう１つ源泉「白銀の湯」なのかと思いましたが、どこにもそのような説明はないので単なる白湯かもしれません。最後に上がるときに温まるのにはいいかもしれません。外の露天風呂は岩風呂になっています。ちょっとした庭園風のスペースに小さめの湯舟がありました。湯は黄金の湯を使っているようですが、外気に触れているせいかとてもぬるかったです。伊香保温泉は標高の高い位置にあり、さらに６階にあるということで、とにかく眺めは非常にいいです。赤城山や谷川岳も見えるそうで、見下ろす大地と山々、そして青い空のコントラストがとても見事でした。
掲載: 2009/03/01
Data
- 所在地:群馬県渋川市伊香保町伊香保
- 源泉名:本線(混合泉)
- 入浴 :２００８年３月
- 泉質 :カルシウム・ナトリウム−硫酸塩・炭酸水素・塩化物温泉
(中性低張性温泉) - 泉温 :源泉40.9度
- 湧出量:毎分3,300リットル
- ＰＨ :６．４
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 優雅度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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