千葉県
いしづかおんせん・こばらやこうやつてん
石塚温泉・古原屋香館
磯料理とツルツル温泉が自慢の素朴な民宿
石塚温泉古原屋香館は房総半島の先端、内房の南端にある館山市の市街地から洲崎に向かって海岸線を走っていく途中の小さな集落にある温泉民宿です。通り沿いにはあるものの、小さな看板しかなく、また一見すると単なる民家なのでついつい見逃してしまいそうな宿です。小さな鉱泉宿ですが、その素朴さが大きな旅館やホテルには無い温もりを感じるものです。今回は宿泊ではなく日帰り入浴での利用だったので、湯が沸いているか確認しようと事前に電話をしたのですが、わざわざ一人のために沸かしてくださってとても丁寧に対応していただきました。建物は先にも書いたとおりまるで民家です。入口に看板があるのですが、思わず確認したくなるほどです。ちょうど沸きましたよと、一見の客に対しても笑顔で丁寧に対応してくれた女将にはとても感心しました。浴室は玄関からそのまま奥へと向かったところにあります。浴場は２つあるようですが、それぞれ貸し切りで利用しているようです。脱衣所は簡素な棚があるだけですが、小さな宿のわりにはけっこう広めです。浴室は左右手前に洗い場があり、奥に湯舟がある標準的なタイプです。小さな旅館の浴場のように、シンプルで小ぢんまりとしたものですが、家族風呂として利用するには十分すぎるほどの広さがあります。湯は沸かし湯ですが、脇の蛇口から源泉を注ぐこともできます。微妙に黄色っぽいような気がしますが、ほとんど無色透明のしっとりとした感触の湯です。源泉を飲んでみると、微妙に塩気を感じます。しょっぱいというよりは、味が薄すぎて苦いといった感じですかね。豆腐のにがりの味に近いかもしれません。少しぬる目に温度を設定してくれていたのですが、塩分を含んでいるせいか暫くすると汗がどんどん吹き出してきます。まさに体の内側から温まっているといった印象です。それと、極々微妙にツルツル感もあり、浴後も肌が引き締まったような気がして、美肌効果もありそうな温泉です。あまりメディアに出ることもないような、小さく地味で目立たない存在のようですが、温泉はなかなか大したものです。夏場の海水浴シーズンなどは、大勢の客が訪れるのかもしれませんが、温泉をじっくりと味わいたいならトップシーズンを外して訪れるのもいいでしょう。[追記：平成21年(2009)に民宿を閉鎖して介護施設として生まれ変わったそうです。]
掲載: 2009/03/15
Data
- 所在地:千葉県館山市香
- 入浴 :２００８年３月
- 泉質 :ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
- 泉温 :源泉18.1度
- 湧出量:毎分12.2リットル
- ＰＨ :８．８
- 蒸発残留物:1.30g/kg
- ラドン含有量:20x10-10キュリー単位/kg未満
- 形態 :温泉民宿 貸切制？
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆
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