栃木県
ふるまちおんせん・もみじのゆ
古町温泉・もみじの湯
箒川沿いの素朴で大らかでワイルドな野天風呂
塩原温泉郷の古町温泉は、温泉郷の中心的存在でとても賑わう活気ある温泉街を形成しています。温泉街から箒川沿いの自然豊かな遊歩道を歩いていくと、川沿いにある野天風呂が目に入ります。これが古町温泉名物の「もみじの湯」です。国道に架かる橋の手前に「野天風呂」の看板があるけれども、地味にさりげなく書かれているのでけっこう見落としがちです。温泉街を通過するだけの人だと気がつかないかもしれません。川に沿って遊歩道を歩いていくと、やがて休憩所が見えてきてその先に小さな小屋が見えてきます。その小屋が野天風呂の脱衣所となっているのでした。対岸からはこのすぐ上流に吊橋もあるので、そこからこちらに渡ってこれます。脱衣場は簡素な棚に籠が用意されているだけの質素なものです。コンクリートの床にはスノコが敷かれていました。ここは管理人が常駐するわけでもなく無人になっているので、料金箱が用意されています。設備もそうですが管理もけっしてタダではありません。感謝の気持ちを込めてきちんと納めてから利用しましょう。そしてすぐ脇には岩風呂があります。脱衣所も湯舟も特に男女の区別はないので当然ながら混浴になります。小さな浴場なので慣れていない人は入りづらいかもしれません。湯舟は左右２つに区切られていて、左側がぬるめ、右側が熱めになっていました。湯は右側の隅の湯口から熱めの湯が注がれています。右側のオーバーフローが左側に流れ込むのと、湯口から簡易的なパイプが延びていて、少しずつ熱い湯も左側に注がれるようになっているのでした。春先に訪れたのですが、ぬるい方でも入れますが朝夕や寒い日は熱い方がちょうどいいという感じでした。湯舟は河原にポツンとあるので、非常にワイルドなムードがあります。しかし、対岸には大きなホテルもあり、遊歩道からも丸見えになってしまうため、目隠し用に壁が作られていました。確かに目隠しがないと相当入りづらいですが、せっかくの開放感がなくなってしまい、また景色もほとんど遮られてしまうのでちょっと寂しい感じです。湯は無色透明で微妙にツルッとする柔らかい印象のものでした。湯口のすぐ奥には清水の湧水もあります。夏場の暑い時期はこれで温度を下げるのですかね。また飲用としてもいいかもしれません。清掃はこまめに行われているようではないのですが、わりと綺麗に利用されています。ただ、ぬる目の湯舟の方は底に苔がいっぱい生えていました。みんな熱い湯の方に入るからなのですかね。熱い方はわりと綺麗でした。温泉街はすぐそこなのに、ここは喧騒とはまるで無縁でのんびりとした大らかな時間が流れ、じっくりと野天風呂を満喫することができました。
掲載: 2009/04/12
Data
- 所在地:栃木県那須塩原市塩原
- 入浴 :２００８年４月
- 形態 :野天風呂 混浴
- 脱衣所:あり(男女共用)
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆
- 気軽度:☆☆☆
- 野趣度:☆☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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