新潟県
うのはまおんせん・ろいやるほてるこばやし
鵜の浜温泉・ロイヤルホテル小林
海岸から徒歩1分、温まりのよい温泉が自慢の和みの宿
新潟県上越市の北部、日本海に面した大潟区雁子浜に湧くのが鵜の浜温泉です。この一帯の海岸は海水浴場として人気のエリアで、夏は大勢のレジャー客で賑わう温泉地です。また、春や秋には観光用に地引網を行い、冬は日本海の新鮮な魚介類を味わうことができるので、歓楽的な要素はないものの年間を通して楽しめるレジャースポットとなっているようです。私が訪れたちょうどこのときは、鵜の浜温泉開湯50周年のアピール幟 が沢山たっていました。温泉としての歴史はまだまだ浅いですが、半世紀も続いた温泉地なのですね。ロイヤルホテル小林は、海岸沿いに建つ大きな観光ホテルです。品の良いロビーや客室からのオーシャンビューなど高級感のある宿となっていました。浴場は1階のロビー脇にあります。浴場は男湯が「吾作の湯」、女湯が「お光の湯」と名付けられています。脱衣所に入ったところには大きな桶が飾られていて、その中に浴場の名の由来が書かれていました。それによると、佐渡のお光は柏崎の恋人吾作を慕って毎夜広い海原を渡って通いつめていたが、ある嵐の晩に砕かれた小舟と娘の亡骸がこの浜に打ち上げられたという伝説があるそうな。なかなか悲しい物語が由来となっているのですね。内湯に入ると、男女の壁側に洗い場が並び、外側には湯舟が逆L字型にありました。L字は2つに区切られていて片側は源泉がチョロチョロと注がれる浴槽となっています。上を見上げると打たせ湯の跡らしきものがありますが、今は何もなくとても静かな湯舟です。源泉は岩からスッとのびた竹筒から無色透明のぬるい湯が注がれています。ぬるい湯というよりは冷たいといった方がいいぐらいぬるいです。湯舟の湯は透明度はあるものの薄くくすんだ黄色っぽい湯で、やや鉄分のような臭いを感じました。湯舟では加熱循環されているようで、ちょうどいい温度です。舐めてみると海水を薄くしたような渋みと塩味のあるえぐい味の湯です。しかしながら少し浸かっているだけで汗が染み出し、浴後もいつまでもポカポカ感が持続するあたたまりの良い湯のようです。浴場の奥側には小さいながらも露天風呂があります。こちらは岩風呂になっていて高い壁で囲われてはいるものの、なかなか風情のある湯舟です。景色が見えないことと、開放感にちょっと欠けるのが難点ですね。せっかく客室がオーシャンビューなのだから、露天風呂からも日本海の眺められたらグッと雰囲気が良くなると思うのでした。
掲載: 2009/04/29
Data
- 所在地:新潟県上越市大潟区雁子浜
- 源泉名:鵜の浜温泉5号井戸
- 入浴 :2008年5月
- 泉質 :ナトリウム-塩化物泉(弱アルカリ性高張性低温泉)
- 泉温 :源泉27.4度
- 湧出量:毎分186リットル
- PH :7.7
- 蒸発残留物:14620mg/kg
- 形態 :温泉観光ホテル 男女別
- 効能 :きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆
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