石川県
あわづおんせん・ろてんのゆ「きんかく」
粟津温泉・露天のゆ「金閣」
御殿風造りの豪華絢爛な宿が誇る露天の湯
小松空港の南東約10キロにある粟津温泉は、およそ1300年前の養老元年(717)に泰澄法師によって開湯されたという歴史ある温泉地です。片山津温泉や山代温泉、山中温泉など周囲の温泉地に比べると、ちょっと小さな温泉地という印象も受けますが、高級そうな大きなホテルなどが建ち並ぶ観光温泉地となっています。「露天のゆ金閣」は、温泉街の中でもドンと重厚に構える玄関が印象的な大きな和風旅館です。入口は破風のついた御殿風造りの豪華なエントランスで、非常に高級感があります。館内に入るとお香が鼻を撫でるように漂い、館内のムードもなかなかのものです。こういった旅館は館内に入った瞬間のドキドキ感がたまらないですよね。場慣れしていないものだから、いつも恐縮し緊張してしまいます。丁寧な案内等もとても嬉しいものですね。浴場はエレベータを上がった2階にあります。手前が男湯で奥が女湯となっていました。レイアウトを見る限り、男性用の方が浴場が広いようですが、湯舟は同じくらいの大きさで、女性の露天にはジャグジーもあるようです。脱衣所には棚にカゴが並び、貴重品ボックスが入口近くにあります。洗面台はとても綺麗でアメニティも揃っているようです。内湯は内壁側に洗い場がズラッと並び、大きな湯舟が壁際にありました。その壁には大きく彫刻が施されていて非常にインパクトのあるデザインです。作品には「舞楽飛翔」とネーミングされていました。石彫家の名前がありましたが、そちらの方面はとんと疎いので有名な人なのかどうかはわかりません。湯はちょっと熱めのサラッとした湯です。隅には飲泉用の柄杓も用意されています。さっそく飲んでみると、薄い塩味と微妙なすっぱさを感じる特徴的な湯です。粟津温泉にある旅館は、独自源泉を持つ宿が多いようで、ここでも自家源泉が使われているそうです。湯の印象はその宿ごとに微妙に違うのでしょう。温泉というものはとても奥が深いものです。露天風呂はベランダ状になった高い位置にあります。こちらは岩風呂になっていて、内湯と同じように広々としています。宿の名でわざわざ「露天のゆ」と謳っているので、何か特別なものがあるのかと期待しましたが、それほど変わったものでもないようです。しかしながら、開放的でとても雰囲気も良く、清々しさの感じる露天風呂でした。暑い最中の真昼間に訪れたものだから、ほとんど貸切状態で利用でき、のんびりと寛ぐことができました。今回は立ち寄りで利用しましたが、今度はゆっくりと宿泊して浸かりたいものです。
掲載: 2009/07/04
Data
- 所在地:石川県小松市粟津温泉
- 入浴 :2008年8月
- 泉質 :ナトリウム−硫酸塩・塩化物泉(中性低張性高温泉)
- 泉温 :源泉57.3度
- 湧出量:毎分21リットル
- PH :7.0
- 蒸発残留物:1.914g/kg
- ラドン含有量:0.84 x 10-10Ci/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :(浴用)神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺など
(飲用)慢性胆嚢炎、胆石症、慢性便秘、肥満症、糖尿病、痛風など - 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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