長野県
いいだじょうおんせん・てんくうのしろさんぎてい
飯田城温泉・天空の城三宜亭
天空の城のお殿様になった気分で、ツルツルの美人湯を贅沢に堪能
飯田城温泉「天空の城 三宜亭本館」は、飯田駅から車で5分、飯田市美術博物館のすぐ先にある温泉宿です。高台の上に建つ宿なので、わりと目立つところに建っています。ここは温泉名にもあるとおり、城跡に建つ旅館というちょっと贅沢な宿のようです。温泉は平成7年(1995)に地下1300メートルから掘り当てたという歴史の浅い温泉ですが、日量にして約330トンという、湯量のとても豊富な本格的な温泉のようです。この宿はもちろん宿泊施設ですが、日帰りでの入浴も可能となっています。日帰り入浴の際には、入浴専用の玄関が用意されているのでそちらを利用します。入浴券を券売機で購入して、シューズロッカーの鍵と交換で脱衣所のロッカーキーを受け取ります。浴場の案内に従って奥へと進むと男女別に暖簾が揺れています。暖簾をくぐって中に入ると、下へと続く階段がありました。男湯が階下にあり、その上が女湯のようです。脱衣所は木造のロッカーです。広くて清潔的、そして優雅な空間という印象の脱衣所でした。浴場に入るとまずは掛かり湯がありますが、なんとこれは源泉そのままだそうで、飲泉も可能なのだそうです。湯は無色透明でほとんど癖のない湯でしたが、ほんのりと油臭のようなものを感じました。浴室はけっこう広めで、内側には洗い場がズラッと並び、それらはそれぞれ衝立がついています。外側は大きな湯舟がありました。湯舟は手前と奥とで大小2つに区切られています。区切られているといっても湯の上部はつながっています。奥の小さい湯舟の方が少しぬる目の設定になっているようでした。湯舟へは大量にドバドバと注がれる湯口があります。湯口は樋を通って四方へと注がれていました。体をサッと流してさっそく湯舟に浸かると、これがまたツルツルとした浴感のあるとても滑らかな湯となっていました。内湯ながらも爽やかな感じだなぁと思っていたら、よく見ると主浴槽のある窓際の一角にはガラス窓がなく、外気がそのまま流れ込んでいるのでした。時折流れ込んでくる心地よい風がとても気持ちよかったです。それから眺望が自慢とあるだけに窓ガラスからの景色も見事なものです。このときは天気は良かったものの少し霞んでいたのですが、高台にあるということもあって見下ろす街や、遠くの山々がとても綺麗です。浴場から見える山々の説明が壁にあるのですが、3000メートル級の山々が沢山眺められました。内湯の小さい方の湯舟の注ぎ口には、コップが用意されていて飲泉もできるようになっていました。本来は当たり前のことなのですが、飲泉できる湯にそのまま浸かれるのってとても贅沢な気分ですよね。浴場の奥にはミストサウナと露天風呂もあります。露天風呂はちょっと小ぢんまりとしたもので、檜風呂となっていました。ベランダ状になった部分に湯舟があるので、とにかくここも景色がいいです。天空の城の意味がよくわかる露天風呂だと思います。浴後には休憩所も別にあるので、ゆっくりと過ごすこともできます。
掲載: 2009/07/12
Data
- 所在地:長野県飯田市追手町
- 入浴 :2008年8月
- 泉質 :アルカリ性低張性温泉
- 泉温 :源泉39度
- 湧出量:毎分230リットル
- 掘削深度:1,300メートル
- PH :9.87
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 優雅度:☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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