和歌山県
きみいでらおんせん・はなのゆがーでんほてるはやし
紀三井寺温泉・花の湯ガーデンホテルはやし
紀三井寺を眺めながら、温泉情緒を楽しむ
和歌山県和歌山市の郊外に紀三井寺は、西国三十三箇所第2番札所として訪れる人も多い大きな古刹です。山内には名水百選にもなっている三井水があり、また、日本さくら名所百選にも選ばれているなど、観光地としても人気のあるお寺です。その参道前にあるのが「紀三井寺ガーデンホテルはやし」です。このホテルには天然温泉施設があり、「花の湯」として日帰り入浴も可能となっています。ところが、料亭の入口のようなところを入っていくのでちょっと入りづらいのか、意外と穴場的な存在になっているようです。ホテルの宿泊者や食事利用の方は無料で利用できるそうですが、入浴券の自動券売機もあり、入浴のみでも受け付けてもらえます。ただ、受付の方の対応が非常に横柄でそっけなく、一般入浴はあまり歓迎されないような印象を受けました。脱衣所に入ると鍵付きのロッカーが並んでいますが、鍵はフロントで渡されるシステムとなっていました。やはりホテルの浴場というだけあって、とても綺麗で明るい雰囲気があります。浴場に入るとまずは掛け湯があり、そして右側には洗い場、そして左側には湯舟がありました。洗い場はそれぞれ衝立があり、シャンプー、リンス、ボディソープが用意されています。ところがシャワーは勢いが強くなったり弱くなったり、熱くなったりぬるくなったりと、あまり安定していなかったので使い勝手がよくありませんでした。ここだけ故障しているのかと別のカランに移動してみたのですが、どこも同じ状態でした。浴室は全体的に石タイルの落ち着いた和風の雰囲気があります。湯舟は石タイル張りの岩風呂で、それなりにゆったりとしています。窓が大きなガラス窓になっていて、その外側には露天風呂があり、その外側の庭園、そしてさらに奥には紀三井寺が見えました。内湯そのものには開放感はあまりないのですが、これはなかなかいい雰囲気です。浴室には他にサウナもあり、非常に小さな水風呂もありました。それにしてもこの水風呂はあまりにも小さすぎたので、最初は何の湯舟かわからないほどでした。しかしながらけっこう冷たくて気持ちいいです。外の露天スペースには、まずベンチがあり、そして屋根付きの露天風呂があります。露天風呂は六角形をしていて、屋根も六角形なので、六角堂の雰囲気でした。露天風呂のすぐ外側には手入れの行き届いた庭園が広がっているのですが、そのすぐ脇には建物があり、そして和室らしい部屋が見えます。ということは、向こうからも丸見えなのではないかな。客室なのか民家なのかよくわかりませんが、とても大らかな感じですね。露天からも内湯と同じようにちょうど正面の山に紀三井寺が見えます。庭園越しに見る紀三井寺というのも、とても風情があっていい雰囲気です。湯は無色透明だけどツルツルとする気持ちいい湯で、舐めてみると甘く感じる程度の薄いマロヤカな塩味がありました。予想外に個性的な湯で、浴場の雰囲気も良かったので、とてもリラックスした気分で温泉を楽しむことができました。浴場の前には待合室的なスペースがありますが、あまりゆっくりと寛ぐ雰囲気でもありません。その隅には無造作に掘削ドリルの刃が置いてあります。飾りとして置いてあるのでしょうが、ショーケースに入っているのでもなく、ただゴロンと置かれていたのでした。
掲載: 2009/08/29
Data
- 所在地:和歌山県和歌山市紀三井寺
- 源泉名:紀三井寺温泉 花の湯
- 入浴 :2008年8月
- 泉質 :含鉄−ナトリウム−塩化物強塩温泉(中性高張性低温泉)
- 泉温 :源泉29.4度
- 湧出量:毎分40リットル
- PH :6.7
- 蒸発残留物:33.79g/kg
- 形態 :観光ホテル 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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