神奈川県
ごうらおんせん・おーなーずごうらほてる
強羅温泉・オーナーズ強羅ホテル
強羅温泉を掛け流し、白濁した温泉を贅沢に楽しめる
箱根登山鉄道ケーブルカーで急な坂道を登って中強羅駅を下車。北にまっすぐと歩いていくと200メートルほどで「オーナーズ強羅ホテル」に辿り着きます。ちょっと古さは否めない外観ですが、箱根らしいモダンなスタイルの鉄筋の宿になっています。強羅温泉は急な斜面に建物が建ち並んでいて、この建物も見かけは3階建てですが、ロビー階は3階になっていて実は5階建てだったりします。浴場は1階にあるので階段で2階分ほど下がります。館内にはエレベータがないので、上がるときはちょっとシンドイですね。下におりるので地下って感じがしますが、浴場は外に面しているので陰湿な雰囲気ではなく狭苦しさもないので大丈夫です。しかしながら脱衣所はけっこう小ぢんまりとしていて狭いものです。棚にカゴが並んだだけの簡素な脱衣所でした。洗面台はひとつあり、強力な扇風機もあります。古さは否めないものの清掃はしっかりと行われていて清潔感もあって、地味ですが嫌なムードはまったくありません。浴場に入ると、白い壁に床、大きなガラス窓と、これがまた非常に明るくて心地よい空間になっていました。天井が丸くなっているので、カマボコのような形の浴室になっています。それほど大きくはありませんが洗い場は4つあり、浴室いっぱいに広がった湯舟がひとつあります。浴室の外側は曇りガラスですが、一部透明のガラス窓もあり外の森が見えました。そして気になる湯舟には真っ白な湯が掛け流しになっていました。湯舟の中央付近にある湯口と、端にあるライオンの口から湯が注がれ、少しずつ湯舟から溢れ出して床に流れています。透明度が30センチほどに見えた湯舟ですが、中に入ると底がザラザラします。ふと足元を見ると、モワモワっと粉が舞い上がっていくのが見えます。白い粉のような沈殿物で底が覆われているようです。湯舟の中を歩くとあっと言う間に底に沈んでいた粉が拡散して、透明度は7〜8センチほどになってしまいました。湯はけっこうサラッとした感じですが、酸性のすっぱい臭いがします。ちょっと舐めてみるとえぐ味のあるスッパイ湯で、とてもインパクトのある湯です。源泉はけっこう熱いようで、湯舟の湯が熱い時には水で薄めるように書かれていました。確かに熱かったのですが入れない温度でもなかったのでそのまま入りましたが、湯舟に浸かっていると鼻先をくすぐる独特の温泉臭でとても心地よい気分になります。素朴ながらも掛け流しを楽しめるのは非常に贅沢な気分になれますよね。とても満足のできる温泉でした。
掲載: 2009/09/21
Data
- 所在地:神奈川県足柄下郡箱根町強羅
- 源泉名:箱根温泉供給株式会社 供給温泉(大涌谷温泉)
- 入浴 :2008年9月
- 泉質 :酸性−カルシウム・マグネシウム−硫酸塩・塩化物泉
- 泉温 :源泉64.7度
- PH :2.9
- 成分総計:1,013ミリグラム
- 形態 :温泉宿泊施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 鄙び度:☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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