大分県

わかやまおんせん

若山温泉

渓流を目の前に優雅にそして大らかに露天風呂を楽しむ
深耶馬渓の一目八景の近くには小さいけれど個性的な温泉がたくさんあります。そのひとつ若山温泉は県道28号線沿いに建つドライブインにある温泉施設です。ドライブインといっても田舎のちょっと鄙びた感じの施設で、シーズンオフのためか余計に哀愁が漂っていますが、温泉の文字と露天風呂の文字がとても魅力的です。駐車場にクルマを停めるとその目の前の谷間に露天風呂の施設がありました。なかなか良さそうなロケーションです。売店で入浴料を払って隣の脇道から浴場へ向かいます。トイレの奥に浴場の建物があり、扉を開けると小さな玄関です。2階は休憩室のようで1階の廊下の先に男湯と女湯がありました。脱衣所は簡素なタイプで扉を開けると小ぢんまりとした内湯です。小さな浴室に湯舟がひとつあるだけのシンプルなスタイルですが、ボゴボゴボゴッと豪快で怪しげな音をたてて湯が注がれています。まるで追い焚きしたまま忘れて煮だったお風呂のような勢いです。しかしながら熱湯というわけではなく、わりと適温なのです。それというのも沸かしてボコボコいっているのではなく、気泡と音を立てながら湧いているのです。なかなか豪快な湯舟ですね。露天風呂は内湯とは別の場所にあります。浴舎を出て坂道をさらに下ったところにあります。向かっていと大きな屋根のついた湯舟が見えてきました。湯舟の奥に脱衣所があるのですが、湯舟が先にあるってことは、この湯舟は男湯なのか女湯なのか、不安になってドキッとしてしまいます。その答えは混浴になっているようで、男女の区別はないという大らかな湯舟です。湯舟の脇を抜けて脱衣場に向かうと、右側が女性用で左側が男性用になっていました。とっても簡易的な脱衣場なので湯舟からも見えてしまいそうな開放的な脱衣所です。それにしても湯舟が先にあるということは、先客に女性がいた場合は躊躇してしまいますね。もしかしてそれが狙いなのでしょうか。そう考えると女性でも少しは入りやすいかもしれませんね。そしてその湯舟ですが、ゴロ太石で組み上げたような大きな湯舟で、すぐ脇は谷底を流れる静かな渓流です。大小のゴロゴロとした岩の間を川が流れていて、とても優雅な景色です。湯舟に浸かりながらじっくりと谷間の景色を眺めることができます。湯はほとんど無色透明ですが、湯舟を見ると薄く黄色付いて見えます。ツルツルとした浴感もあり、お湯の質もなかなかなものです。露天はちょっとぬるいように感じましたが、しばらくすると体が熱くなってくるのも温泉ならではの効果のようです。しっかりとあたたまり、心も体もほくほくになる温泉でした。
掲載: 2009/11/08
Data
  1. 所在地:大分県中津市耶馬溪町深耶馬
  2. 源泉名:民宿 若山
  3. 入浴 :2008年12月
  4. 泉質 :アルカリ性単純温泉
  5. 泉温 :源泉46.9度
  6. 形態 :温泉浴場 (内湯)男女別、(露天)混浴
  7. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
  8. 露天風呂:あり
  9. 開放度:☆☆☆☆
  10. 清潔度:☆☆
  11. 気軽度:☆☆☆
  12. 穴場度:☆☆☆
  13. 異色度:☆☆☆
  14. 景色 :☆☆☆☆
  15. 総合評価:☆☆☆☆