佐賀県
たらたけざきおんせん・つるそう
たら竹崎温泉・鶴荘
竹崎ガニをグルメし、天然温泉でのんびり
佐賀県藤津郡太良町、有明海に突き出るように竹崎があります。竹崎は竹崎ガニと呼ばれるワタリガニが有名な場所で、海の恵みを求めて訪れる客も多い長閑な田舎町です。そこに平成7年(1995)に地下1,305メートルから温泉を掘削したのが「たら竹崎温泉」です。温泉の歴史が浅いので、温泉街のようなものは形成されていませんが、田舎町の集落に民宿や旅館が点在していてのんびりとした雰囲気がありました。その中のひとつ「鶴荘」は源泉掛け流しの温泉が楽しめる温泉旅館となっています。わりと小さな宿を想像していましたが、意外にも大きな建物で鉄筋ながらも和風スタイルの旅館となっていました。竹崎というとやはりカニのイメージが強いようで、他にも日帰り宴会客や宿泊客など沢山の人が訪れていましたが、「温泉よりもカニ」という雰囲気を受けました。でも私は「カニよりも温泉、でもカニも食べたい」という願望から、この旅館を一夜の宿に決めたのでした。カニづくしの豪華な食事でも有名で、天然温泉と贅沢なカニづくしという取り合わせは、とんでもなく魅力的ですね。チェックイン後、さっそく浴場へと向かいます。浴場は館内の2階、海側にありました。浴場は、大浴場の男湯、女湯、そして貸切露天風呂があります。脱衣所には棚がずらっと並びます。大きな温泉分析表が壁が掲げられていて、源泉掛け流しを謳っていました。掘削時の様子を撮った写真なども添えられていて、温泉に対する熱意を感じました。浴場は手前側に洗い場が並び、奥の窓際に湯舟があります。湯舟は大きなガラス窓際にあり、窓からは海や港、そして竹崎城や遠く雲仙普賢岳までも見えました。海に面した宿なのでとても長閑な風景が楽しめるようでした。湯は壁にある二本のパイプからジャバジャバと無色透明の湯が注がれ、湯舟からも大量に溢れ出していて、文字通り掛け流しの温泉となっていす。湯舟では薄く濁りもあるように感じ、また沢山のオレンジ色をした湯垢のような湯の華が舞っていました。また微妙に鉄分と炭酸っぽい臭味も感じます。とても個性的な湯を楽しむことができました。そして、夕食時はお待ちかねのカニづくしです。ワタリガニとはいえ、この近海のカニは身が締まって味が濃厚です。噂は本当でした。また機会があれば、竹崎カニを食べに訪れたいと思うのでした。
掲載: 2009/11/28
Data
- 所在地:佐賀県藤津郡太良町大字大浦道越港
- 入浴 :2009年1月
- 泉質 :ナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉(中性高張性高温泉)
- 泉温 :源泉45.5度
- 湧出量:毎分200リットル
- 掘削深度:1305メートル
- PH :7.2
- 蒸発残留物:10.54g/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし(貸切制の露天あり)
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 異色度:☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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