群馬県
みなかみおんせん・みなかみかん
水上温泉・水上館
優雅に温泉巡りを楽しめる老舗の大型旅館
群馬県利根郡みなかみ町にある水上温泉は、大きな温泉街を形成する歓楽温泉街です。バブル崩壊後は歓楽的な要素は落ち着いてきましたが、それでも賑やかな温泉地であることには違いがありません。水上館は利根川の河畔、国道の対岸の県道沿いに建つ大きな温泉旅館です。昭和2年(1927)に創業し、天皇をはじめ文人墨客が滞在するなど、老舗の温泉旅館として有名です。渓谷沿いに這 い蹲 るようにして建つ旅館はとても大きく、館内にはいくつもの温泉浴場があるので、ひとつの宿に居ながらして湯巡りが楽しめるという贅沢な旅館となっていました。建物は谷川亭、尾瀬亭、利根川亭の3つから構成していて、尾瀬亭がロビーのある建物で、利根川亭には水晶風呂と牧水の湯の2つの大浴場があり時間帯によって男女が入れ替わるシステムです。谷川亭には「奥利根八湯」という浴場と家族風呂があります。まずは大浴場の水晶風呂へと向かいました。こちらは3部構成で、まずは「伝統の水晶風呂」という大きな湯舟、そしてスロープを降りた先には「奥利根ひばの風呂」という天井や壁が地元産のひば造りという木の香りが漂う浴場がありました。さらに奥には露天風呂がありますが、こちらの湯舟は槇 造りの大きな樽風呂がありました。源泉は「旧湯」と呼ばれるもので、無色透明ながらもツルッとした浴感の楽しめる滑らかな湯です。非常にサラッとしながらもツルツルとした浴感が絶妙で、浴場の雰囲気と相俟 ってとても優雅な気分で湯を楽しむことができました。続いてもう一方の大浴場「牧水の湯」に入ります。こちらは夜間から翌朝までが男湯になっていました。こちらは長い廊下を進むとやがて露天風呂と内風呂との分れ道になります。奥へと進むに従って雰囲気が段々と古めかしくなり、素朴ながらも格式を感じさせる空間となってきます。内湯は古い湯治場を思わせるような木造の天井が高い浴室で、手前側に洗い場が並び、奥に大きな湯舟がひとつあるだけのシンプルなスタイルです。床や洗い場は白い御影石を基調としていてシンプルながらも湯舟の奥は大きなガラス窓になっていて、渓谷を眺める絶景ポイントとなっていました。露天風呂は内湯の少し下側にあります。小さめの岩風呂が2つ並んだ、落ち着いた雰囲気の露天風呂になっていて、屋根や目隠し用の囲いがありますが、渓谷を吹き抜ける風が頬を撫で、とても気持ちよく浸かることができ気分も上々です。素朴ながらも雰囲気重視の浴場です。奥利根八湯は早朝が男湯で、日中から夜間は女湯となっています。こちらは川沿いに細長い浴場で、ジャグジーやクリスタル風呂、檜風呂、洞窟風呂など様々な湯舟が並んでいて、一番奥が露天風呂となっていました。貸切風呂は岩風呂、桶の風呂、白蓮の湯の3つあります。今回は岩風呂に入りましたが、かなり小ぶりの浴場です。脱衣所も狭く、扉を開けると洗い場があり、そしてさらに扉を開けると小さな岩風呂があります。小ぢんまりとした湯舟ながらも渓谷沿いを優雅に独占しながら入浴できるのが魅力です。これだけ豊富で個性的な浴場が沢山あるので、早めにチェックインして優雅に温泉巡りを楽しみましょう。
掲載: 2009/12/05
Data
- 所在地:群馬県利根郡みなかみ町小日向
- 源泉名:旧湯
- 入浴 :2009年2月
- 泉質 :カルシウム・ナトリウム−硫酸塩・塩化物温泉
- 泉温 :源泉46.2度
- 湧出量:毎分700リットル
- PH :7.6
- 蒸発残留物:1.14g/kg
- 形態 :温泉ホテル 男女別・貸切
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 優雅度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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