栃木県
ふくわたおんせん・いずみやりょかん
福渡温泉・和泉屋旅館
肌に馴染むような温泉を7つの湯舟で楽しむ
和泉屋旅館は塩原温泉郷、福渡温泉の国道沿いにある老舗の温泉旅館です。国道400号線を西那須野塩原インターから塩原方面に向かっていくと、ちょうど福渡温泉のあたりで左右に道がわかれ、それぞれ一方通行になった場所があります。その川側の通り沿いに旅館があるのですが、旅館は道を挟んで両側に建っています。箒川沿いに建つ建物は木造の古めかしさがありながらも、文化財のような威風堂々とした佇まいを見せています。そして反対側は鉄筋の大きな建物で本館となっていました。旅館のフロントは本館にあります。本館側の建物は見た目にはちょっと古びた感じもあったのですが、館内は非常に優雅で綺麗なものです。さすがは老舗の宿だなと感じます。浴場はフロントの左側階段を下りたところにあります。こちらは男女別の大浴場になっています。大浴場とはいいながらもそれほど規模は大きくはありません。脱衣所は質素な棚が並び、浴室は内湯のみです。シンプルながらも窓ガラスがあり外光が射し込むのでとても明るい感じがありました。湯舟はちょっと歪 な不思議な形をしています。無色透明の澄んだ湯が湯舟から溢れ出ていました。浴場は本館だけでなく別館にもあります。別館へは浴場脇の地下通路で繋がっていて、外に出ることなく国道を突き抜けることができます。地下通路内にはイラストの描かれたポスターなどが飾られていて、ちょっとしたギャラリーという感じです。別館側には「大風呂」と「露天風呂」、そして貸切風呂が3つあります。大風呂と露天風呂は混浴になっているようでした。大風呂の脱衣所は意外とシンプルで、扉を入ってすぐのところと、右の奥にも脱衣カゴが並んでいました。わりと小ぢんまりとしているので、他の客がいるときに女性が入るのは抵抗あるかもしれませんね。しかしながら浴室は「大風呂」というだけあってとっても広々としています。広いというよりも湯舟がとても大きいのです。横に長い円形をしていてコンクリート製の非常に素朴なタイプの湯舟なのですが、何故だかとても雰囲気がいいのです。ところどころ傷んだ古いところがあるのですが、それもまた味として魅力を感じるくらいノスタルジーを感じさせるような落ち着いた雰囲気がありました。湯舟は左側から右側にかけて深くなっていきます。湯はここでも大量に掛け流されていましたが、湯の注ぎ口が見当たりません。よく見ると、湯舟の底に湯の注ぎ口がありました。静かに溢れ出る湯がとても印象的でした。露天風呂はやや小ぢんまりとしたものです。こちらも混浴ですが女性タイムも設けられているようです。岩風呂になっていて、こちらも大量に湯が溢れ出て掛け流しになっています。湯舟の目の前は箒川がサラサラと流れ、それなりに開放感もあります。湯は無色透明でサラサラとした軽い感じの湯です。肌に馴染むというか、湯との一体感が味わえるようなナチュラルな印象の湯でした。微妙にツルッとするぐらいでそんなに特徴的ではないのですが、非常に入り心地のいい湯で、出るのが惜しくなるくらい気持ちが良かったです。館内の雰囲気、従業員の積極態度も上々で、湯がまた良質なので非常に満足できる宿でした。
掲載: 2009/12/20
Data
- 所在地:栃木県那須塩原市塩原
- 源泉名:福渡区源泉(右岸)
- 入浴 :2009年3月
- 泉質 :ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩泉
- 泉温 :源泉59.0度
- PH :6.2
- 蒸発残留物:1097mg/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 優雅度:☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- レトロ度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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