大分県
きつきおんせん・きつきしけんこうふくしせんたー
杵築温泉・杵築市健康福祉センター
豪快な掛け流しで地域住民のいこいの場
国東半島の南の付け根、カブトガニで有名な守江湾の奥にある杵築市は歴史ある落ち着いた雰囲気の街です。杵築城や武家屋敷など、歴史を感じさせる古い町並みが今なお残り、観光の街としても人気があります。大分空港と別府の中間地にありアクセスも非常によい場所なので、別府観光に付け加えて杵築観光もいいでしょう。杵築市内は温泉街というイメージはまったくありませんが、いくつかの温泉施設が点在しています。街の外れにある杵築市健康福祉センターにも、共同浴場的な温泉施設があります。平成3年(1991)に健康増進を目的に建設された福祉施設で、ゲートボール場や集会場などの一角にポツンとあります。小ぢんまりとした施設で目立つような案内板もないので、観光客が訪れるような雰囲気はまるでありません。利用する客もほとんど地元の方々のようですが、一般の方の利用も可能です。玄関を入ると正面に料金箱が用意されていて、各自で入浴料を投入するシステムとなっていました。料金表を見ると、市内の人は一般の半額で利用できるようです。半額といっても一般の方も驚くほど格安なので、気軽に利用できるのがいいところです。ちなみに近々、番台式になって受付を設置すると書かれていたので、料金箱はもうないかもしれません。浴場は右側が岩風呂で左側がタイル風呂となっています。タイル風呂に「男湯」の暖簾が架かっていましたが、定期的に男女は変わるのでしょうかね?岩風呂は内湯ながらも露天風呂のような雰囲気がたのしめるのだそうです。脱衣所に入るとコイン返却式のスチールロッカーが並びます。地方の共同湯らしいシンプルなスタイルです。浴場に入ると、予想外に広々としてとても明るい印象を受けました。洗い場が外壁側に並んでいますが、石鹸やボディソープなどは用意されていないので、各自で用意しましょう。タイル張りの浴室なので見た目にはとてもオーソドックスですが、湯舟が大きいのでゆったりとした雰囲気がありました。また、湯舟からは豪快に湯が溢れ出て、床に広がっている様も何とも贅沢な印象です。透き通るような無色透明の湯で多少加熱しているそうですが、肌に馴染んでいくような柔らかな感触の湯で、湯舟の湯も少しぬるめに感じました。隅の湯口から新鮮な湯が注がれているので、ちょっと口に含んでみました。ほとんど無味無臭ですが、ミネラルウォーターのような鉱物味を微妙に感じました。ぬるくて感触のいい湯ということもあり、ゆったりのんびりと長湯していたら、汗が噴き出るように沢山出てきました。長湯しているせいもあるのでしょうが、非常にあたたまりのよい湯のようです。春先の少し肌寒い日に訪れたのですが、それでも浴後はいつまでもポカポカと気持ちがよかったです。地元の方々が多いのですが、気軽に立ち寄れるので、城下町巡りなど観光ついでにひと風呂浴びてもいいでしょう。
掲載: 2010/01/09
Data
- 所在地:大分県杵築市猪尾
- 源泉名:杵築市健康福祉センター
- 入浴 :2009年3月
- 泉質 :単純温泉(弱アルカリ性低張性温泉)
- 泉温 :源泉40.5度
- 成分総計:0.415g/kg
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆
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