大分県
かわにしおんせん・かわにしおんせん
川西温泉・かわにし温泉
気軽に立ち寄れるワンコイン温泉
湯布院の中心地から車で10分ほど、南由布駅の少し先、国道210号線沿いに農産物の直売所があります。とても小さな施設ですが、周囲はのんびりとした田園風景が広がったところにあるので、とても目立つ存在です。けっこう地味なところですが、そこの看板には「100円温泉」という気になる文字が並んでいます。実は施設の一角には共同浴場が設置されていて、気軽に利用できる温泉入浴スポットにもなっているのです。共同浴場は直売所と農村健康交流センターの間の奥にあります。小さな湯小屋が見え、木造のとても地味なスタイルなのですが、看板は手書きながらも大きくてとても派手なものとなっていました。坂道を登ったところに湯小屋はあり、右側の扉から中に入ります。中に入るとまずはいきなり自動改札がありました。100円硬貨を入れて回転式のバーを押して先に進みます。浴舎は番台形式ではなく無人なのでこのような仕組みになっているようです。それにしてもこのゲートはかなり狭いです。体の大きな人というか太っている人は通れませんね。ムリに入ろうとすると抜け出せなくなる可能性があるので、メタボ気味の人は是非ともダイエットをしてから訪れるようにしましょう。(笑) ゲートを進むと浴場の入口には薬師如来が祀られていました。挨拶をして先に進むことにします。浴室は右側が女湯で左側は男湯となっていました。下足箱に履物を入れて脱衣所に入ると、こちらはコインロッカーの並んだ小さなスペースです。小ぢんまりとはしながらも洗面台もしっかりとしているし、素朴でいかにも「地方の共同湯」という雰囲気がとても気に入りました。浴室は内湯のみで湯舟がひとつだけの簡素なスタイルでした。浴場は黒っぽい石造りの床と湯舟で、とてもシックで落ち着いた感じがあります。洗い場が奥にあり、カランが二つ並んでいます。お湯がでるのか怪しい感じでしたが、捻ってみると水も湯も出てきました。湯舟は10名くらいは入れる、わりと大きなものです。無色透明の湯が湯舟からは溢れ出ているので掛け流しになっているようです。脱衣所の説明を読むと、加水も循環も消毒も行っていないようですね。まさに天然温泉が100パーセント掛け流しの贅沢な温泉です。湯は四角く囲われた箱の中からホースで導かれて湯舟に注がれていました。湯舟の湯は少しぬる目というかちょうどいい温度ですが、注がれている湯はそれなりに熱い湯でした。ほとんど無色透明ですが、光の反射加減なのか微妙に白く濁っているような気がします。ほとんど無味無臭ですが、何となく甘苦いというか生水のようなまったりとした風味を感じました。湯舟に浸かって最初はぬるく感じていた湯ですが、途中から汗が止まらなくなるほど体が温かくなってきます。非常に温まりの良い湯のようですね。大人しい湯のようでありながら、何とも不思議な感じです。ちなみに湯舟は床や底もザラザラとした溶岩石を使っているようですが、なぜかツルツルとした感触があります。清掃不足で苔が生えているというわけでもなさそうなので、温泉の成分によるものかもしれませんね。この感触もなかなか心地よかったです。観光客が絶え間なく訪れる由布院のすぐ近くでありながらも、非常にのんびりとした浴場で、ローカルムード満点。素朴な雰囲気がとてもよかったです。
掲載: 2010/01/09
Data
- 所在地:大分県由布市湯布院町中川
- 源泉名:農村健康交流センター
- 入浴 :2009年3月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉
- 泉温 :源泉47.8度
- 湧出量:毎分41.3リットル
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆
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