大分県
ゆふいんおんせん・いよとみそう
由布院温泉・いよとみ荘
湯自慢。創業80年以上の老舗温泉旅館
別府から車で40分ほど、朝霧で有名な由布院温泉は今や九州を代表する人気の観光温泉地です。さまざまな美術館が並び、お洒落な土産物屋やグルメショップが並び、とても多くの観光客で賑わうとても活気付いた温泉地です。贅沢な旅館やホテルの点在する高級温泉地としても知られていますが、その中でも創業が昭和3年という「いよとみ荘」は老舗ながらも手頃な料金で泊まれる旅館です。いよとみ荘は自家源泉を持つ旅館ですが、その源泉は由布院温泉の中でも特に優れているとして評価が高いのだそうで、その源泉を利用して作った化粧品などもあるそうです。駅の南側、大分川を渡った先にありますが、老舗温泉旅館といいながらも建物はわりと新しくてモダンなスタイルです。浴場は1階の奥、小浴場と大浴場、そして露天風呂と3つあります。それらの浴場はすべて貸切制で、利用する際には入口に「入浴中」の札を掛けるので、ゆっくりのんびりと楽しむことができます。一番右側にある大浴場は桧風呂となっています。脱衣所、浴室ともに広々としていて、とても貸切で利用するのはもったいないほどです。脱衣場にはベビーベッドが用意されていたり、また浴室には子ども用のおもちゃが沢山用意されているなど、小さい子ども連れのファミリーにも喜ばれそうな浴場でした。湯舟は広々としていて天井も高いので、それがまた余計にゆったり感を漂わせています。小浴場はその名のとおり小ぢんまりとした浴室ですが、それでも大人が4〜5名で入ってもいいような、ゆったりとしたタイプです。シンプルながらも落ち着いた雰囲気がありました。そして露天風呂は小浴場の脇の扉を出た先の中庭にあります。これがまた貸切で利用するのはもったいないほど広くて広大なものです。巨石に囲まれた岩風呂になっていて、湯舟のすぐ脇に簡素な脱衣場と洗い場があります。湯舟はグループで利用しても楽しめるぐらいゆったりとしていて、また雰囲気もとても開放的です。開放的といっても建物の裏側にあるので入浴中の声が響いて迷惑になるのでくれぐれも騒がず静かに利用しましょう。源泉は露天風呂のすぐ脇にあるようで、竹垣に囲われた一角から時たまゴーッという音とともに湯けむりが噴きあがっていました。無色透明の湯が湯舟へと注がれていますが、これがまた火傷するほど熱い湯です。源泉の温度が高いので、そのときの状況に応じて山水で調整しているようです。湯舟は表面だけが熱くて、底の方はちょうどいい温度でした。表面の温度だけ熱くなりやすいので、湯かき棒も用意されていました。単純温泉ということですが、鉄分の臭いがプンプンと漂っています。しかしながら、サラサラとした湯は肌に馴染んでいくような柔らかい感触で、なるほどこんな印象の湯なら化粧品に利用されてもおかしくないなと感じました。また、あたたまりも非常にいいので浴後もいつまでもポカポカとしているし、とても優雅に温泉を楽しめるので非常に気に入りました。
掲載: 2010/01/13
Data
- 所在地:大分県由布市湯布院町川南
- 源泉名:いよとみ荘
- 入浴 :2009年3月
- 泉質 :単純温泉(低張性中性高温泉)
- 泉温 :源泉84.9度
- PH :7.1
- 蒸発残留物:0.752g/kg
- 形態 :温泉旅館 混浴(貸切制)
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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