福島県
ばんだいこうげんきゅうかむらおんせん・きゅうかむらうらばんだい
磐梯高原休暇村温泉・休暇村裏磐梯
高原の爽やかな空気と赤茶色の濃厚な温泉を満喫
磐梯山の北側、裏磐梯と呼ばれる地域には火山の噴火による影響でできた沢山の湖沼が並んだ景勝地になっています。また、夏はキャンプやトレッキング、冬はスキーやスノーボードなど、四季を通じて楽しめるアウトドアスポットにもなっています。遊びどころ満載の裏磐梯ですが、さらに魅力的なことに個性的な温泉も点在していて、温泉好きにもたまらないエリアとなっています。「休暇村 裏磐梯」は桧原湖と小野川湖に挟まれた裏磐梯高原にある公共の宿泊施設です。森に囲まれた静かな環境ですが広大な敷地を持つとても大きな施設で、とても優雅な雰囲気が漂っています。駐車場もエントランスも廊下もロビーも、どれをとってもゆったりと作られていて、ゴルフ場のクラブハウスのような印象を受ける建物でした。浴場の前の廊下には休憩用にリクライニングチェアが並んでいますが、ひとつひとつに衝立があり、外の窓側を向いていて優雅に森を眺めながら寛げるように工夫されていました。とても上品で大人の雰囲気を感じます。浴場に入るとまずはサウナの入口があります。そして通路を抜けていくと洗い場と湯舟の並ぶ内湯がありました。宿の規模の割りには規模が少し小さいような気がします。洗い場は内壁側に並び、外側には3つに区切られた湯舟がありました。手前側の2つの湯舟はそれぞれ寝湯と真湯となっていて小さめです。奥の湯舟はゆったりとした大きなもので、無色透明ですが加熱循環をした温泉と書かれていました。内湯のすぐ外側には露天風呂もあります。露天は一部に屋根のついた岩風呂で、こちらは内湯とはずいぶんと雰囲気が違います。まず最初に驚くのがその色です。赤茶色というかオレンジ色に染まった湯は透明度が15〜20センチほどと、とても濃厚な湯です。湯舟の入口は階段状になっていますが、底はまったく見えないので気をつけて入りましょう。露天はちょっとした庭園風につくられていますが、壁が高いのがちょっと気になります。空の青さだけははっきりとわかりますが、山も森も湖も見えません。すこし開放感に欠けるのが難点ですね。しかしながら、この濃厚な湯は面白いです。注がれている湯は微妙に濁ったぐらいの湯ですが、空気に触れて色が濃くなるようです。鉄分を含んだ湯なのだそうで、舐めてみると泥臭さに鉄臭さを混ぜたような金属味がありました。注がれている湯は少しぬる目でしたが、湯舟の中で循環されているようです。少しずつ溢れ出て半掛け流しになっているようです。その溢れ出たところも温泉の成分が堆積して模様を描くほどです。なかなか興味深い湯ですが、ちょっと消毒臭が気になるのが残念なところです。ところで内湯の湯も同じ温泉だと思うのですが、そちらは完全な無色透明ということで、循環濾過してしまうとこんなにも印象が変わるものなのですね。もはや温泉ではないような気がしますがどうなんでしょう。色付きの湯に抵抗を感じる人も多いということで、仕方が無いのかもしれませんね。
掲載: 2010/01/30
Data
- 所在地:福島県耶麻郡北塩原村桧原
- 入浴 :2009年4月
- 泉質 :硫酸塩温泉(ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩温泉)
- 泉温 :源泉47.0度
- PH :7.3
- 蒸発残留物:1.530g/kg
- 形態 :公共の宿 男女別
- 効能 :動脈硬化症、きりきず、やけど、慢性皮膚病など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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