静岡県
しゅぜんじおんせん・しゅぜんじほてる
修善寺温泉・修善寺ホテル
ドリル一本で掘りあげた巨大な岩窟風呂
修善寺温泉は、伊豆を代表する人気の温泉地のひとつです。弘法大師ゆかりの温泉ということで、歴史的にも古くから知られる温泉のひとつです。「修善寺ホテル」は温泉街の西側に位置する大きな温泉ホテルです。バリ島やジャワ島などインドネシア風のデザインで飾られたロビーなど、リゾートムード満点の洒落たホテルですが、館内には３ヵ所の温泉浴場があるなど、温泉施設も本格的で充実したホテルとなっていました。まずは内湯になる「桂谷岩風呂」に向かいます。ホテルは坂道を登った高台にあるのですが、いくつかの建物が繋がっていて、実は奥行きがものすごく広いのです。内湯はロビー奥を上に上がり、さらに渡り廊下で結ばれた浴場棟へと向かいます。こちらは内湯といいながらも岩風呂の広々とした大浴場で、狭苦しさなどはまったく感じません。洗い場も充実していて大きな湯舟にはドバドバと湯が注がれてダイナミックな印象を受けました。岩の上に大きなカエルの石像が鎮座しているのもまた愛嬌ですね。続いて内湯の少し先にある露天風呂の「満天星 風呂」に向かいます。こちらは露天風呂だけの浴場で、建物の陰にあるので景色は望めませんが、広々として庭園風の露天風呂となります。内湯とはつながっていないので裸での移動はできません。湯舟のすぐ脇に脱衣場があり、巨石に囲まれた雰囲気もとても野趣的で開放的な印象を受けました。それからもうひとつ、このホテルの名物になっている浴場が「岩窟風呂」です。裏山にある岩盤をドリルで掘削して掘った洞窟が、そのまま浴場として使われているというダイナミックなものです。ちなみに浴場はひとつしかないので、日中から夜までは女性専用になっていて、夜と朝は混浴になっているそうです。宿泊棟の１階の廊下に浴場入口がありますが、手前側が男性用の入口で、奥側が女性用の入口となっていました。脱衣場は簡素な棚にカゴが用意してあるだけの質素なものです。洞窟の中に入ると、これがまた予想外に広々としていてびっくりします。手前に小さな湯舟、そして横に長い大きな湯舟、そして女性側にも小さな湯舟があります。洞窟はわりと高さもあり、頭を打つこともありません。洞窟の壁には荒々しいドリルの跡が無数にあって、手掘りで作り上げられたという雰囲気がありました。また、壁際には腰掛があるので、ゆっくりと洞窟風呂を楽しむこともできます。これだけ奥行きがあって広々としていれば、混浴とはいえわりと入りやすいかもしれませんね。洞窟という閉塞感はありますが、広々としているのでむしろ開放感のようなものさえ感じます。男女それぞれの入口部分には蛇口があり洗い場のようなスペースがありますが、洞窟内での石鹸やシャンプーの利用は極力控えるようにとあります。配管などの問題もありそうです。湯は修善寺温泉ならではの柔らかなアルカリ性単純温泉で、適温に保たれているので非常にのんびりと湯に浸かることができます。じっくりとのんびりとリゾート気分で温泉を楽しみたいものですね。
掲載: 2010/03/07
Data
- 所在地:静岡県伊豆市修善寺
- 源泉名:混合泉
- 入浴 :２００９年６月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
- 泉温 :源泉60.8度
- ＰＨ :８．７
- 蒸発残留物:0.489g/kg
- 形態 :温泉ホテル 男女別(洞窟風呂は混浴あり)
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 優雅度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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