北海道
せたなおんせん・やすらぎかん
せたな温泉・やすらぎ館
旧国鉄瀬棚駅跡地にある小さな温泉施設
北海道の南西部、日本海に面した奥尻島への玄関口として有名なのが「せたな町」です。フェリーターミナルからも程近く、国道から少し中に入ったところにポツンと建つ日帰り温泉施設が「せたな温泉 やすらぎ館」です。かつて国鉄瀬棚駅があった跡地に建てられた温泉施設で、建物のすぐ近くには駅の案内標識がモニュメントとして残っていました。温泉施設は平成10年(1998)にオープンした公営の日帰り入浴施設で、平屋建ての公民館か文化施設のような印象を受ける素朴な建物です。一見すると温泉施設とはわからないような造りですが、入口に「ゆ」の文字が入った暖簾が揺れているのですぐにわかります。わりと小さな施設で、いかにも公共の施設といった雰囲気がありました。館内に入るとすぐに自動券売機があります。入浴券を受付に渡して中に入ると、館内はとても明るく清潔的な雰囲気がありました。すぐ目の前に小さな畳のスペースがあり、軽く休憩ができるようです。別室で休憩したい人は受付に申し出てくださいという貼紙があったので、別に休憩室もあるのかもしれません。脱衣場はとても簡易的なスタイルですが、棚にカゴと一部にコインロッカーもあり、シンプルながらも清潔的です。浴場に入るとこちらはモダンでとてもスタイリッシュな雰囲気の浴室でした。タイル張りのシンプルなスタイルですが、壁や天井、床や湯舟の造りなど、デザイン重視のとても洒落た雰囲気の浴場です。湯舟は窓際に主浴槽があり、その手前に円形のジャグジーがありました。浴室の奥には洗い場があり、温度調整の出来ないシャワー付きのカランがありました。また、浴室の手前中央には小さいながらもサウナもあります。脇に小さな水風呂もあり、小規模の施設ながらも充実度がありますね。男女を仕切る壁は、斜めに凭 れ掛かるようにデザインされたもので、そのひとつは細かなタイル画が描かれています。瀬棚の海岸にある景勝地「三本杉岩」が描かれていました。ガラス戸の外側には小さいながらも露天風呂があります。こちらは露天のスペースの一角に半円状の小さな湯舟がポツンとあります。周囲は高い壁で囲われているので、景色はまったく見えません。露天の隅に申し訳ない程度に佇んでいるので、なんとも不思議な造りです。まさにデザイン重視の湯舟のようです。湯はほとんど無色透明で微妙に白濁しているような気もします。入るとスベスベする肌触りの良い湯で、何とも心地よいものです。少し熱めのように感じましたが、冬場ならちょうどいい温度でしょう。ごく微妙に塩味と苦味があり、塩分を含むこともあってか浴後の温熱効果が素晴らしいです。汗が大量に出るので水分補給はしっかりとしましょう。
掲載: 2010/03/28
Data
- 所在地:北海道久遠郡せたな町瀬棚区本町9区
- 源泉名:瀬棚4号井
- 入浴 :2009年8月
- 泉質 :ナトリウム-塩化物泉(弱アルカリ性低張性温泉)
- 泉温 :源泉34.1度
- PH :8.3
- 蒸発残留物:2.567g/kg
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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