北海道
つるのゆおんせん
鶴の湯温泉
大きな池を眺めながらの入浴。ツルツルスベスベは本格派
新千歳空港からクルマで20分ほど、室蘭本線早来駅からもほど近い森の中に建つ温泉施設が鶴の湯温泉です。国道234号線からは少し入ったところにあります。この周辺は牧場が多く、北海道らしい牧歌的な雰囲気のある地域です。ただ、牧場と畑、そして森があるだけの地域かと思いきや、道路脇にポツンと建つ看板が気になります。看板のある通り沿いから少し入っていくとやがて温泉施設が見えてきました。温泉施設のすぐ目の前には大きな池もあります。建物は老朽化が進んでいてとても鄙びた雰囲気がありましたが、けっこう人気があるようでいつも沢山の入浴客が訪れています。ほとんどは地元の方なのでしょうが、空港からも近いので観光のついでに立ち寄る人も多いようです。駐車場も他府県のナンバーやレンタカーも多かったです。館内に入り受付をすると、廊下の突き当たりに浴場があります。廊下の途中には畳の休憩室もありました。浴場入口は簡易的な扉のついた簡素なものです。脱衣所もまた棚とカゴが用意されただけの非常にシンプルなスタイルでした。しかしながらコイン返却式の貴重品ロッカーも用意されています。全体的にけっこうな年季を感じますが、それがまた情緒を感じさせます。浴場も非常にシンプルなスタイルで、手前側に洗い場があり、奥に大きな湯舟がひとつあるだけです。それほど広い浴室ではありませんが、外側は全面大きなガラス窓になっていて、目の前の池を眺めながら入浴することができます。浴場部分は地表よりも少し高い位置にあるので、池を眺めるのにちょうどいい感じでした。男女を仕切る壁は湯舟のところが荒々しい石垣になっていて、その上の部分から大量に湯が流れ落ちるように注がれています。湯はそのまま湯舟から溢れ出ているようで、掛け流しで利用されているようです。湯はドクダミ茶を薄くしたような濁った湯で、透明度は20〜30センチぐらいでしょうか、わりと濃い印象です。さっそく湯を汲んで体に浴びますが、その瞬間にツルッとした感覚がありました。湯舟に浸かると、体中がツルツルスベスベになってなんとも気持ちのいい湯です。スキンローションを塗っているような感じでしょうか。鶴の湯の名前はツルツルの湯から来ているのではないかと思うぐらいです。湯はよく見ると細かな湯の華がたくさん舞っています。焦げ茶というか黒っぽい湯の華です。温泉の成分なんでしょうね。湯は微妙にしょっぱい感じの味がありました。非常に鄙びた印象を受ける施設ですが、どうやら2010年の夏には新しい施設をつくってリニューアルするようです。鄙びた情緒はなくなってしまいそうですが、これでますます快適に利用できるかもしれませんね。
掲載: 2010/04/11
Data
- 所在地:北海道勇払郡安平町早来北町
- 源泉名:2号井
- 入浴 :2009年8月
- 泉質 :含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
- 泉温 :源泉14.6度
- 湧出量:毎分204リットル
- PH :8.3
- 蒸発残留物:2.291g/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 鄙び度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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