静岡県
にしざとおんせん・やませみのゆ
西里温泉・やませみの湯
山あいの静かで素朴な日帰り温泉
静岡市清水区の北部、興津川をどんどん遡っていった静かな山間にある日帰り温泉施設が「西里温泉やませみの湯」です。国道を離れ、細くクネクネとした山道をひたすら奥へと突き進みます。大きな温泉施設があるなら、道路も整備されているだろうと思っていただけに、ちょっと意外なロケーションにありました。やがて集落が見え、そこをさらに抜けていくと広い駐車場が見えてきます。駐車場はあるけれども、周囲は広々とした公園になっていて温泉施設が見えません。実は温泉施設はその公園の中にあるのでした。けっこう人気のある温泉施設ということで、駐車場はそれなりに混んでいます。温泉施設はわりと小ぢんまりとした建物で、素朴さが伝わってくる感じです。館内に入ると自動券売機があり入浴券を購入しますが、券は浴後の帰り際に受付に渡します。それというのも時間制限があるためで、今回は3時間コースを利用してみました。ロビーには特産品や菓子類が雑多に並んだ売店コーナーがあり、その左奥には畳の広間がありました。広間は食事をとることができ、たくさんのメニューが用意されていました。広間はすでに大勢のお客さんでいっぱいです。のんびりと1日過ごす方が多いのでしょうか。さっそく浴場へと向かいます。脱衣場はコイン返却式のロッカーが並びます。わりと小ぢんまりとした脱衣場で、週末の混雑時には狭く感じることでしょう。内湯は広々としていますが、やはり客の入りからするとちょっと小さめのような気もします。内壁側に洗い場が並び、外側には大きな湯舟がありました。湯舟は角に湯の注ぎ口があり、ドバドバと勢いよく注がれていますが、循環されているようです。無色透明の湯でしっとりとした感じがありました。体中の小さな傷が疼 きはじめたので、湯を舐めてみると、後味の悪い苦味と薄い塩味がありました。露天風呂は3つの湯舟が並んでいて、こちらも広々とした感じですが、それぞれの湯舟はそんなに大きくはありません。露天は桧風呂タイプと、岩風呂タイプがあり、定期的に男女が交替するようです。今回は岩風呂タイプの露天に入りました。一番手前の湯舟は源泉となっていて、内湯とは印象のちょっと違う湯です。それというのも、緑茶が酸化して黄色くなったような色をした湯です。さっそく入ってみると、けっこうぬる目の湯でした。冬場だと寒くて出られないのではないかというぐらいぬるい湯です。味覚は内湯と同じように苦味と塩味のある湯です。秋口のちょうどいい季節に訪れたので、のんびりじっくりと源泉を楽しめました。先ほどまでぜんぜん眠くなかったのですが、ついついウトウトとしてしまうぐらい気持ちが良かったです。二番目の湯舟は「竹酢の湯」となっていましたが、無色透明です。気持ち竹酢のような芳ばしい臭いがありました。こちらも少しぬる目です。一番奥にあるのは「竹炭の湯」とありました。こちらも無色透明です。壁には循環装置の影響で無色になっていると書かれていました。ここの湯は高張性のようで、長く浸かっていると指先がふにゃふにゃにふやけます。何だかたっぷりと湯が沁み込んでいくようで、いい感じですね。それにしても静かでのんびりとした雰囲気です。喧騒を忘れてじっくりと過ごしたい温泉ですね。
掲載: 2010/07/10
Data
- 所在地:静岡県静岡市清水区西里
- 入浴 :2009年10月
- 泉質 :含銅・鉄(II)-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉
- 泉温 :源泉27.9度
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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