岩手県

つなぎおんせん・せいおんそう

繋温泉・清温荘

老舗温泉を気軽に楽しめる公共の宿
盛岡の中心地からクルマで20〜30分ほど、御所湖の畔に賑わう温泉街が繋温泉です。盛岡の奥座敷の湯と呼ばれ、古くから温泉地として知られているそうです。温泉の発見伝説として、11世紀頃に源義家が温泉を発見し愛馬を石に繋いで入浴し、そこから「繋温泉」と呼ばれるようになったのだそうです。現在もその名前の由来となった「つなぎ石」が残っているそうです。温泉街にはいくつもの温泉宿が建ち並び、賑やかな温泉街を形成しています。高級な旅館も多い中、地方職員の共済組合保養所として作られたのが「清温荘」です。公共の宿として一般の人も利用が可能です。温泉街の中ほどにあり、細い路地を入ったところにありました。わりと大きな宿で、がっしりとした印象を受ける玄関まわりでした。日帰り入浴も行っているので、休日の午後に訪れましたが、けっこう大勢の入浴客が訪れていました。館内入口には脇に下足箱がありますが、こちらは暗証番号式のロックがかかります。番号は各自で設定できるので、帰りまで忘れないようにしましょう。浴場は2階にあがり、廊下を奥まで突き当たった先にあります。休憩所もあるので、日帰り入浴でものんびりと過ごすことができそうです。脱衣所は棚にカゴが並び、入口脇には鍵のかかるロッカーがあります。ロッカーは数が少ないので早い者勝ちになりそうです。浴室に入ると、右手にコの字型に洗い場が並び、左手には湯舟があります。大きな宿のわりに小ぢんまりとした浴場であることに驚きました。そんなに混雑している印象はありませんが、意外に小さかったので驚きました。湯舟は大小2つに区切られていて、小さい方は水風呂となっています。水風呂側にはサウナもありました。湯は無色透明でサラッとしたタイプのものです。あまり癖もなく大人しい印象を受けました。循環や消毒が行われているようで、飲泉もできなかったのは残念です。浴場のすぐ外側には露天風呂もありました。露天にも2つの湯舟があり、一方は浅くなった寝湯になっています。テラスのような感じの露天風呂で、高くなっているので御所湖を眺めることができました。湖畔からは少し離れていて目の前にも建物があるので、特別見晴らしがいいわけではありませんが、優雅に露天風呂を楽しむことができます。小雪の舞い散る非常に寒い日に訪れましたが、寝湯の温度が丁度よくてついつい居眠りをしてしまいました。風邪をひかなかったのは幸いですが、やはり温泉による保温効果だったのでしょうかね。温泉の偉大さを感じたのでした。
掲載: 2010/07/24
Data
  1. 所在地:岩手県盛岡市繋字湯の館
  2. 源泉名:繋温泉混合泉の湯(新瑞光の湯、至光の湯の混合泉)
  3. 入浴 :2009年11月
  4. 泉質 :単純硫黄泉(低張性アルカリ性高温泉)
  5. 泉温 :源泉65.3度
  6. PH :9.1
  7. ラドン含有量:1.70x10-10キュリーラドン/kg
  8. 形態 :温泉旅館 男女別
  9. 効能 :慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病など
  10. 露天風呂:あり
  11. 開放度:☆☆
  12. 清潔度:☆☆☆
  13. 気軽度:☆☆
  14. 景色 :☆☆☆
  15. 総合評価:☆☆