埼玉県
にしやつおんせん・みやもとのゆ
西谷津温泉・宮本の湯
のんびりとした風景を楽しめる山里の温泉宿
国道299号線から逸れてすぐ、谷間の赤平川沿いに建つ小洒落た温泉宿が「宮本の湯」です。周囲は畑などが広がり、非常にのんびりとした田舎風景の一角にポツンと佇む宿です。非常に寂れた小さな宿を想像していたのですが、辿り着いてみると広い駐車場にマイクロバスなども停まっていて、宿もけっこう大きなものでした。築200年の古民家を利用した宿ということですが、その名のとおり和風民芸調の部分もあるかと思えば、洋風な部分があったり、そして近代的な面も見せている複合的な施設となっていました。浴場はフロントから廊下を突き当りまで向かい、その脇の階段を登った2階にありました。浴場は男湯、女湯、そして貸切風呂があり、それぞれ趣向の違った個性的な造りになっているそうです。男女の浴場は定期的に入れ替わるそうです。このときは中央の浴場が男湯となっていました。脱衣所は棚にカゴが並んでいます。コインロッカーも用意されているので立ち寄りでの利用も安心です。浴場はわりと小ぢんまりとしていて、片側の壁沿いには洗い場が並び、その反対側に湯舟があります。湯舟は縦1.8メートル、横3.6メートルぐらいの長方形をしたもので、無色透明の湯が張られていました。浴室全体は非常にシンプルなスタイルなのですが、湯の注ぎ口の上にはライオンの像が立っていて、なかなかいいアクセントになっています。湯は湯舟から溢れる気配はなく、完全な循環式のようです。非常にサラッとしていて癖のない湯でした。単純硫黄冷鉱泉ということですが、臭いも味覚もほとんど感じず、あまり特徴となる浴感はなかったのは残念です。ガラス窓の外には庭園風の小さな露天風呂がありました。こちらは本当に小さな湯舟ですが、和風岩風呂になっています。外側の壁が低いので外を眺められるのですが、2階になっているということもあり、外から覗かれる心配も無くのんびりとした田舎風景を楽しむことができました。これといって特筆するような景色ではありませんが、青空の広がる快晴の天気だったので、優雅に天を仰いで湯舟を楽しみました。立ち寄りでの利用でしたが、のんびりとした雰囲気を存分に味わえて、けっこう満足できました。帰り際に夕飯の準備をしていたのか、とてもいい匂いが漂っていました。有機栽培の野菜を使った里山懐石というのが自慢の料理のようです。宿の雰囲気が良かったので、宿泊も人気があることでしょう。
掲載: 2010/10/10
Data
- 所在地:埼玉県秩父郡小鹿野町長留
- 源泉名:般若の湯
- 入浴 :2009年12月
- 泉質 :単純硫黄冷鉱泉(低張性、アルカリ性、冷鉱泉)
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、慢性消化器病、痔疾など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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