愛媛県
たかつきおんせん・なるかわけいこくきゅうようせんたー
高月温泉・成川渓谷休養センター
渓谷の静かなレジャー型温泉施設
宇和島の東、山の谷間に沢が流れる成川渓谷の奥にあるのが、成川渓谷休養センターです。ここはハイキングやキャンプ、沢遊びなど、夏のアウトドアに最適の自然派レクレーション施設となっています。ここにある温泉施設は、宿泊施設とは別棟になっていて、一般の入浴客も利用できる温泉浴場となっているのでした。ここは以前にも何度か訪れていたのですが、いつも入浴ができずにいた難所でした。それというのも、最初はたまたま定休日に訪れてしまい、その次に行ったときには台風による土砂災害で休業中でした。今回は立ち寄る予定ではなかったのですが、近くを通りかかった際に思い出したようにハンドルを切ってしまいました。大雪に見舞われた大晦日に訪れたものだから、渓谷に向かう道はすでに雪で覆われています。まさかこんな日には営業していないだろうと思いながらも路面をよく見ると、雪には轍がしっかりとついています。それも何筋もあるのです。クルマの往来があるということですね。さっそく向かっていくと、轍はあちこちでスリップした跡がありました。私はしっかりとスタッドレスを履いていたので問題ありませんが、ノーマルタイヤで訪れている人がいるということでしょう。どんどん雪は深くなり、やがて見覚えのある景色が見えてきました。駐車場にはクルマが何台も停まっていて、浴場からは湯けむりが立ち昇っていました。これはラッキーとさっそく入浴することにしました。館内に入ると自動券売機があり、廊下の正面には休憩所があります。わりと小ぢんまりとした施設のようです。浴場は廊下を右に向かったところにあるようでした。手前側に男湯があり、女湯は奥にあるようです。脱衣所は広々としていて山小屋的な印象を受けました。入口脇に貴重品ボックスがあり、脱衣場は棚やカゴが並んでいるだけです。さっそく浴場に入ると、これがまた一面が真っ白で何も見えません。冬場の寒い時期とはいえ、換気の効率があまりよくないようです。ぼんやりと見えるかぎりだと、壁際には洗い場が並び、窓側には大小2つの湯舟があります。湯舟は大きい方は主浴槽ですが、小さい方は水風呂のようです。水風呂は沢の水を利用しているのだそうで、さっぱりとした冷たさがありました。大きい方の湯舟は中央に大きな岩があります。全体的に岩風呂となっているのですが、この岩はこの周辺の渓谷の岩を利用しているそうです。成川渓谷は、岩の美しさでも知られるところで、そのイメージをそのまま浴室に活かしているようです。湯はほとんど無色透明で、また微妙にツルッとした浴感も感じます。念願の湯に入ったものの、真っ白けで何も見えないのが残念です。湯舟の奥には壁沿いにジェットバスも並んでいました。窓の外は渓谷が見えますが、男湯のすぐ脇は先ほど通ってきた玄関前の通路がありました。大らかさもまた魅力だと感じました。ロケーションから考えると夏のシーズン中が一番いい季節ではないでしょうか。
掲載: 2010/11/14
Data
- 所在地:愛媛県北宇和郡鬼北町大字奈良
- 源泉名:高月鉱泉第4号泉
- 入浴 :2009年12月
- 泉質 :単純温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
- 泉温 :源泉31.0度
- PH :8.3
- ラドン含有量:3.3×10-10キュリー/kg
- 形態 :温泉入浴施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 異色度:☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
温泉レポートを検索