高知県
おんせんほてるやましろ
温泉ホテル山城
硫化水素の臭いがプ〜ンと漂う滑らかな湯
高知の市街地から県道270号線で北上すると、急に街の景色から山の景色と変わってきます。高知自動車道を過ぎたあたり、住宅地のはずれの交差点には大きなお城を模した温泉施設「湯川」がありますが、そのすぐ近くにあるラブホテルが「温泉ホテル山城」です。こういった街外れの山際は、まさにラブホテルの好立地なのですが、ここもまたそのようです。見た目にはあまり派手さのない、シンプルなスタイルのホテルですが、やはり気になるのは「温泉」の文字です。大きな垂れ幕には「フリータイム」「休憩」「宿泊」の文字が並び、見た目には普通のラブホテルなのですが、どうやら天然温泉もひかれているようです。とても気になったのでさっそく潜入してみることにします。駐車場は地下にあるようです。しかしこれがまた急勾配でバンパーをガリガリとひきずってしまいます。よく見ると、入口の柱のところに「シャコタンハイルナ」と書かれています。ちょっと車高が低いようなクルマやスポイラーの付いているクルマは注意しましょう。地下の駐車場の他には、すぐ脇の山の中にも駐車スペースがあります。こちらも勾配がキツイですが、地下駐車場よりはマシそうです。館内への入口は地下駐車場の脇にあります。部屋番号が書かれたパネルがあり、空室は明かりがついているので押して鍵を受け取ります。エレベータでフロアまで行きます。部屋は非常にシンプルです。フローリングの床に大きなベッドがあります。浴室はラブホテルにしてはわりと小さめです。家庭用サイズといったところでしょうか。湯舟もステンレス製のシンプルなもので、ジェットバスやバブルバスなどの設備もついていないものでした。さっそく湯を注ぐと、熱い湯がドバドバと注がれますが、フワァっと甘いようなスッパイような独特の臭いが鼻をくすぐります。天然温泉の証である、硫化水素の臭いのようです。部屋にあった温泉分析表をみると、「わずかに硫化水素臭を認める」と書かれていましたが、しっかりと確認することができました。これは予想外に個性的な湯のようで、とてもラッキーでした。湯がたまったところでさっそく入ってみますが、サラッとしながらも滑らかな印象の湯です。ペーハーが10もあるアルカリ性のようで、とてもツルッとした浴感も特徴的です。思わぬところで、いい湯に出会えました。何度でも好きなだけ自由に温泉を独占して楽しめるのは、とても贅沢ですね。でも、こういったところなので、窓もなく景色が見えないので、情緒を味わえないのが残念です。露天風呂付きの部屋などがあれば、面白いかもしれないですね。
掲載: 2010/11/21
Data
- 所在地:高知県高知市円行寺
- 入浴 :2010年1月
- 泉質 :温泉法第2条に該当する温泉
- 泉温 :源泉18.6度
- 湧出量:毎分49.5リットル
- PH :10.4
- 形態 :ラブホテル 男女別
- 露天風呂:なし
- 開放度:
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆☆
- 鄙び度:☆
- 異色度:☆☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆
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