長野県
あなざわおんせん・まつたけさんそう
穴沢温泉・松茸山荘
秋の味覚も嬉しい、素朴で静かな公共の宿
長野道豊科インターから車で30分ほど、国道143号線から少し外れた山の中に公共の宿の「松茸山荘」があります。山荘は手前側に本館があり、さらに山を登ったところに東山館があり、それぞれ別の宿泊施設となっています。今回は本館のお風呂に立ち寄ることにしました。新緑の眩しい5月末に訪れたのですが、清々しい空気と青空の気持ちいい晴れた週末です。行楽にはもってこいの天気なのですが、意外にも訪問客は少ないようです。事前にネットで下調べをした際にも「穴場的」との情報を得ていたので、噂は本当のようです。山荘という名前がついていますが、二階建て12部屋の中規模程度の宿泊施設です。派手さもないものの特に地味という感じでもありませんでした。館内にはいると右手正面にフロントがあり、そのまま右奥の廊下の突き当たりに温泉浴場があり、左手にはレストランがありました。フロントで料金を払ってさっそく浴場へと向かいます。脱衣所はコイン返却式のロッカーが並んでいました。広くも狭くもなく、そこそこって印象です。浴室に入ると、こちらはタイル張りのシンプルなスタイルですが、主浴槽の他に打たせ湯やバブルバス、水風呂、サウナと、規模が小さいわりにバラエティな印象を受けます。クアハウスを小さくしたようなイメージですかね。まずは体を流そうと洗い場でシャワーを使うと、ぷ〜んと鼻をくすぐるような軽い硫化水素臭を感じます。冷鉱泉とのことですが、カランの湯水にまで利用しているというのは、なかなか好印象ですね。さっぱりとしたところで湯舟へと体を沈めてみます。湯は完全な無色透明で、特に湯の華のようなものは見当たりません。先ほど感じられた硫化水素臭も、湯舟では消毒臭の方が強すぎて、ほとんど感じることができないほどです。源泉の湧出量は決して多くはないようなので、循環利用は仕方ないかもしれませんが、もうちょっと抑えてくれると嬉しいですね。ガラス窓の外には露天風呂もあります。露天への出入口は湯舟の奥側にあるので、湯舟の中を通って外へと出ます。露天風呂もそこそこ広めですが、周囲をグルッと高い塀で囲まれているので、残念ながら景色などは見ることができません。山の中という立地からすると、もうちょっと眺望のいい浴場だと気分的にもいいのですが残念ですね。でも清々しい山の空気は変わりません。のんびりと湯舟に浸かることができました。浴後はちょうど昼過ぎだったこともあり、レストランで食事をするこにしました。それなりにメニューも豊富で料理もボリュームがあってとても満足でした。また機会があれば訪れたいと思う佇まいとアットホームな印象の宿でした。
掲載: 2010/12/05
Data
- 所在地:長野県松本市穴沢
- 源泉名:穴沢温泉1号泉
- 入浴 :2010年5月
- 泉質 :単純硫黄冷鉱泉
- 泉温 :源泉11.1度
- 湧出量:毎分10.8リットル
- PH :7.9
- 蒸発残留物:251mg/kg
- 形態 :公共の宿 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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