長野県
がけのゆおんせん・やくしだいらあかねじゅく
崖の湯温泉・薬師平茜宿
松本平のパノラマ風景をまるごと独占
崖の湯温泉は、松本市と塩尻市の市境近くの山の中にひっそりと湧く温泉です。その昔、猿が湧き出る泉で傷を癒しているのを見かけたことから発見されたという伝説のある古い温泉です。山の中腹にいくつかの温泉宿が点在していますが、中でも眺望の良さと落ち着いた佇まいを自慢しているのが、薬師平茜宿です。ネーミングもとても惹かれるものがありますが、宿の雰囲気も抜群です。まずは大きな民芸調の建物が目に入り、そして重厚な雰囲気の玄関がありました。今回は日帰りでの入浴だったのですが、とても格式のようなものを感じます。ところが気軽に入浴も受け付けているようで、愛想良く出迎えてくれました。館内は黒光りした調度品や太い大きな梁や柱など、こちらもいい雰囲気を出しています。しかしながら古さというのはまったく感じず、どちらかというとモダンで新しい印象を受けました。案内に従って浴場に向かうと、広い脱衣場に入ります。棚にズラッとカゴが並び、シンプルで広々としていました。さっそく浴場に入ると、こちらもシンプルといえばシンプルなのですが、正面のガラス窓からはすぐ外にある露天風呂と庭、そして遠くの街並みが見えます。明るくてとても開放的な印象の浴室です。内湯は壁際に洗い場が並び、窓際に湯舟があるだけなのですが、とにかくガラス窓が大きくて内湯ながらもダイナミックな感じがします。さっそく体を洗って湯舟に浸かります。無色透明でとても大人しい印象の湯ですが、肌がツルッとするような滑らかな感触がありました。湯は循環されているようですが、キツイ消毒臭などもなく、とても好印象です。ちょこっと浸かったところでさっそく露天風呂へと出てみましょう。こちらは出た瞬間に何ともいえない開放感に包まれます。湯舟は桧造りですが、それほど大きくはありません。でも、その雰囲気もいいですし、それにも増して景色が素晴らしいです。山の中腹に建つということもあり、露天風呂から先は何も遮るものがないのです。目の前は傾斜面に色とりどりの花が咲き、そして霞んで見えるように小さな街がパノラマのように広がります。また、うっすらと浮かび上がるように北アルプスを望むことができるのです。この日はまた天気もよく、清々しさとダイナミックな感じが非常に良かったです。とにかく景色がいいので、ぬる目の湯舟にどっぷりと浸かりながら、いつまでもボーッと眺めていたくなるような景色にうっとりです。立ち寄りだったので日中の景色ですが、夕暮れ時や夜の夜景も見事なことでしょう。このロケーションは只者ではないです。日帰り入浴は１時間程度ということだったので、時間いっぱいこの景色を楽しんで、日光浴も兼ねてきました。宿の雰囲気もよく、お湯も滑らか、そして景色も抜群ということで、とにかくおススメできる温泉宿だと感じました。
掲載: 2010/12/11
Data
- 所在地:長野県松本市内田
- 入浴 :２０１０年６月
- 泉質 :カルシウム・マグネシウム−硫酸塩・炭酸水素塩冷鉱泉
- 泉温 :源泉12.8度
- ＰＨ :７．０
- 蒸発残留物:1131mg/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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