山形県
りんごおんせん
りんご温泉
油臭がプンプンと漂い、ツルツルスベスベ個性的な湯
朝日町の市街地からすぐ、国道脇の道をのぼっていくとログハウス調の温泉施設が見えてきます。ここは平成3年にオープンしたという「りんご温泉」という公共施設です。朝日町はりんごの名産地として知られ、そこからネーミングされているようです。ありきたりの名前からはあまり期待していなかったのですが、実は泉質も素晴らしいと評判なのだそうです。さっそくやってくると、少し高台になったところに建物があります。駐車場が広いので週末ともなると大勢の人で賑わうのではないでしょうか。平日の昼間ということでそれほど人は多くはありませんでした。建物に向かうと、「露天風呂」という文字が建物とは別の方に案内があります。実は内湯と露天風呂は別々の場所にあるそうなんです。露天風呂だけを利用する場合でも、本館で入浴の受付をする必要があります。館内に入ると、自動券売機があり、そして受付があります。受付の奥には休憩室がありましたが、「有料」と書かれています。2階にはレストランがあるそうですが、他に休憩するところはないようです。でももともと料金が安いので、ゆっくりと過ごしたい人は休憩室利用がいいでしょう。脱衣場に向かうと、田舎を意識した和風旅館の装いが感じます。そして浴室に入ると、そんなに大規模な浴室ではないものの、正面が全面ガラス窓になっていて明るく開放的です。右側に洗い場があり、左側には大きな湯舟があります。正面の窓からは、盆地を挟んで山々の景色が眺められます。高台にあるので雄大な感じがあります。そしてもうひとつ、気になるのが浴室に入ったとたんに感じる油臭です。温泉の臭いのようですが、けっこう強烈です。まるでガソリンスタンドにいるような気分です。湯舟はひとつですが、とても大きくてゆったりとしています。そしてやはり名産地だけあって、リンゴがプカプカと浮かんでいました。でもリンゴの香りなんか吹っ飛ぶくらい温泉が強烈です。少し濁った感じの湯で、浸かると肌がツルツルとする滑らかな感触があります。そして舐めてみると強烈な塩味もあります。非常にインパクトの強い個性的な湯ですね。ついついうっとりとしてしまうようないい湯ですね。さて、気になるのは露天風呂です。内湯を出ると、また服を着て玄関から出なければなりません。玄関を出ると、裏山を登るように進んでいくと、素朴な雰囲気の浴舎が建っていました。こちらは中に入ると広い休憩所まであります。そして階段をおりたところに露天の脱衣所があります。とても小ぢんまりとした狭い脱衣所です。そして外へ出ると岩風呂の露天があります。ちょうど真下に本館が見え、そしてその先にのんびりとした景色が広がっていました。小さいけれど、開放感はばっちりでこりゃ最高の気分です。湯は同じように油臭く、濁ってツルツルする湯です。浴後も肌がツルツルするほど気持ちがいいですが、臭いもしっかりと染み付くので、臭いが嫌な人にはキツイかもしれませんね。でも、この臭いが好きな人にはたまらないでしょう。まぁ、とにかくこんなにいい湯が楽しめ、景色もいいんだから文句は言えませんね。すっかり虜になってしまったのでした。
掲載: 2011/02/12
Data
- 所在地:山形県西村山郡朝日町宮宿
- 入浴 :2010年8月
- 泉質 :ナトリウム−塩化物強塩温泉
- 泉温 :源泉71.1度
- PH :7.3
- 蒸発残留物:17510mg/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 湯治度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
温泉レポートを検索