山形県
まむろがわおんせん・ばいりえん
まむろ川温泉・梅里苑
塩分濃厚、ツルツルスベスベの隠れた名湯
「まむろがわ温泉梅里苑」は山形県の北部、真室川町の郊外にある温泉施設です。ここは宿泊施設の他、林間コテージやトロッコ列車、炭焼き体験施設など、レジャースポットとしても人気の高い自然型レジャー施設です。そんなに派手な印象はなく、小ぢんまりとしたムードを持つ施設ですが、温泉はけっこうインパクトのある湯ということで親しまれているようです。国道脇の高台にあるので、アクセスはけっこう楽に行けます。脇道に入り、急勾配の坂道を登っていくと広い駐車場があり、建物が見えてきました。8月のお盆前に訪れたので、ほぼトップシーズンだと思うのですが、そんなにも混雑した様子はありません。夕方前の少し早い時間だったこともあるかもしれません。玄関でスリッパに履き替えて館内に入ります。受付で入浴料金を払って右側に進むとすぐに浴場入口があります。浴場入口を奥に進むと宿泊棟のようです。脱衣所はけっこうゆったりとしていて、簡易的な棚にカゴが並んでいます。カゴの数からしても、それなりのキャパがありそうです。浴室はタイル張りのシンプルなスタイルですが、何か独特の温泉臭がありました。何とも文字にするのは難しいような、湿った感じの温泉臭です。浴室は内湯のみで露天風呂などはありませんが、ゆったりとした造りになっているので狭苦しさはありません。また、正面は大きなガラス窓になっていて、高台に位置することもあって街並みを一望するような景色が広がっていました。街並みといっても住宅は点々としていて、むしろ田畑や自然の緑がいっぱいで、のんびりとした田舎景色とでもいうのでしょうか、とにかく雄大な印象を受けるゆったりとした景色です。浴室は手前側に洗い場が並び、サウナ、水風呂、主浴槽と並んでいます。主浴槽のうち、手前側は浅くなっていて、腰掛のようなキューブ状の黒い御影石が鎮座しています。ちょっと変わったデザインだなぁと上をみると、打たせ湯らしき管がありました。今は打たせ湯としては使われていないようで、ただ浅い湯舟という感じです。さて、気になる湯の方ですが、一見すると無色透明なので何ら変哲もない湯に感じますが、浸かってみるとしっとりとするような重たい湯だということがわかります。重たいといっても海水のようなまとわりつくような重さではなく、サラッとしているのですが何か肌に吸い付くような重さがありました。舐めてみるとなるほど、塩分の高い湯だということはわかりますが、それ以上に個性を出していたのがその質感です。肌がスベスベするような滑らかな湯なのです。そのこともあってか浴室内はとても滑りやすくなっているので注意が必要です。そんなに高温というわけではないのですが、塩分濃度の高さからか、汗が噴き出るほど熱さを感じる湯です。ちなみに、湯舟の奥、ガラス窓際は1メートルほどのスペースがあり、そこに腰をかけて景色を眺めたり、足湯のようにして浸かっていたり、トドのように横になったりと、様々なポーズで湯を楽しむ人がいました。また、熱い湯ということで、水風呂と交互に入ってとことん湯を楽しむのもいいでしょう。こんなたわいもない浴場ですが、思い思いの過ごし方で温泉を楽しむことができるのも、この泉質あってのことかと思います。意外な良泉で、思わずにっこりする温泉でした。
掲載: 2011/02/20
Data
- 所在地:山形県最上郡真室川町平岡
- 入浴 :2010年8月
- 泉質 :ナトリウム塩化物温泉
- 泉温 :源泉46.0度
- PH :7.5
- 蒸発残留物:14790mg/kg
- 形態 :温泉宿泊施設 男女別
- 効能 :きりきず やけど 慢性皮膚症 虚弱児童慢性婦人病 神経痛など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
温泉レポートを検索