秋田県
おがおんせん・おがかんこうほてる
男鹿温泉・男鹿観光ホテル
パノラマの景色と、森林浴のできる浴場
男鹿半島の北部、男鹿温泉は征夷大将軍となった坂上田村麻呂が東征の際に発見したという伝説が残っているほど、古くから知られる温泉地です。かつては鉱山があり、鉱夫たちが主に利用していたようです。観光温泉地として開発されたのは、昭和30年代とわりと新しい温泉地で、いくつもの温泉宿が建ち並んで、辺鄙な場所のわりにとても賑わう温泉地です。男鹿観光ホテルは、大きな建物が目立つ大型の観光ホテルです。ここは2つの浴場があり、どちらも個性的なロケーションなのが特徴です。まずは本館の8階にある「満天の湯」に向かいます。本館の最上階に位置し、とにかく展望が素晴らしい浴場とのことです。脱衣所に入ると、なるほどこの時点でとても期待が高まります。それというのも、やはり8階というのはとても高い。しかもすぐ裏手というか正面には森が広がるだけで大きな建物はまるでありません。しかも高台に位置するとあって、その景色はまさにパノラマ風景です。さっそく浴場に入ると、やはり最初に目に入るのはその大きなガラス窓から眺められる景色です。湯舟がガラス窓際にあるので、湯舟に浸かりながら広い空と男鹿半島の付け根の先まで見渡せるその眺望がなんとも見事です。内壁側には洗い場がズラッと並んでいるのですが、洗い場の鏡に映った景色もまた、いい感じです。両サイドに窓があるのかと錯覚するような感覚がいいですね。そしてそして景色も非常に素晴らしいのですが、さらに目を奪われるのが、浴室の床です。なんと湯舟から溢れ出た湯が鍾乳洞の百枚皿のように層を作って床が凸凹しているのです。こういった大型のホテルにしては珍しいお湯の使い方ですね。パイプが詰まってしまうからと、肝心の温泉成分を濾過してしまうホテルもある中、温泉に対するコダワリを感じました。湯舟は大小2つに区切られているのですが、あまり違いは感じられませんでした。赤茶色っぽく濁った湯はしっとりツルツル系で、とにかくインパクトの強い湯です。ところが、どうしたわけか消毒臭が強すぎて興醒めしてしまいます。脱衣所の案内によると掛け流しで濾過消毒はしていないとのことですが、どういうことでしょうか?たまたま清掃直後にでも訪れてしまったのですかね。ちょっと驚きました。続いて別館地下1階にある「樹海の湯」に入りました。こちらは本館から連絡通路を通って、歩いていきます。地下といっても浴場は地上部分にあるようなので安心を。こちらは内湯の他に露天風呂もあります。それぞれ規模はそんなに大きくはありませんが、露天風呂があるのはやっぱりいいですね。樹海の湯というネーミングもあってか、露天風呂の目の前は森になっています。この先、ずぅ〜っと森だということは、先ほど上から見ていたのでわかりますので、このネーミングも合っている気がします。ちなみにこちらの湯舟は本館の湯よりも少し薄いような気がしましたがどうでしょう。気のせいかもしれませんが、是非とも比べてみてください。男鹿半島の拠点としてだけでなく、温泉を楽しみ、食を楽しめる、贅沢な温泉宿でした。
掲載: 2011/02/26
Data
- 所在地:秋田県男鹿市北浦湯本字草木原
- 源泉名:男鹿湯本
- 入浴 :2010年8月
- 泉質 :ナトリウム塩化物泉
- 泉温 :源泉52.3度
- 形態 :観光ホテル 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、捻挫、冷え性、貧血、四十肩など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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