静岡県
あたみおんせん・ほてるさんみくらぶ
熱海温泉・ホテルサンミ倶楽部
海を眺めながらの開放的な展望風呂
熱海温泉は老舗の温泉地でありながらも栄枯盛衰の世を味わった激動の温泉地です。かつて新婚旅行ブームで賑やかになり、その後の歓楽団体旅行のメッカとなって、バブルの崩壊後にゴーストタウンと化したときにはニュースになりました。その後、次第に復活して活気を取り戻しつつある熱海温泉です。そんな熱海温泉の中でも一等地、ホテルサンミ倶楽部は海の目の前にある大きな温泉ホテルです。全室がオーシャンビューという豪華なところも、とてもウケがいいことでしょう。ここは10階建ての大きなビル型のホテルですが、その10階に展望大浴場があるので、温泉好きにとっても魅力的な温泉ホテルではないでしょうか。それから熱海の夏の楽しみのひとつに花火大会があります。夜空に大輪の花を咲かせる打ち上げ花火を、ホテル丸ごと特等席で味わうことができるのです。そんなわけで夏休みの終わりに花火と温泉目的で訪れたのでした。宿は思っていたよりもそんなに大型ではなく、まあまあの規模といったところでしょうか。ロビー脇にコンビニが併設されている点は、利用者としては便利でいいですね。さて、さっそく最上階の屋上に向かいます。エレベータを降りると浴場は2つあります。手前側が男湯で、奥が女湯となっていましたが、時間帯で男女が交替するそうです。まずは手前側の浴場に入ります。こちらは内湯のみで露天風呂がありません。隣の浴場には露天風呂があるそうです。中に入ると、脱衣所はわりとスッキリとしています。そんなに大勢の人が入れるというような余裕はありませんが、そこそこゆったりとしていました。浴場は内湯のみということですが、大きなガラス窓にゆったりとした湯舟がひとつあります。湯舟の奥には出窓のような部分があり、その部分はちょっと窪んだ台がありました。腰をかけて外を眺めるのにしては、ちょっと中途半端な高さなんですが、なんなのでしょう?といいつつも、腰掛けてまったりとしてしまいました。さすがに10階という高さがあるだけあって、とても眺めがいいです。目の前にはマリンスパというプール施設がありますが、その奥に港が見え、海が眺められます。なかなかいい景色で、ボーッと眺めていると、遠くの真鶴半島がシルエットで浮かび上がっていました。浴後、汗が止まらなくなるほどよく温まります。さて、花火を眺めながら夕食をとったところで浴場がチェンジ。今度は露天風呂付きの浴場に入ります。こちらは先ほどの浴場よりも少し小さめの浴室です。小さいといっても狭いというほどではありません。さっそく露天風呂へと出てみます。こちらは海側に回りこむような形で岩風呂がありました。露天もそんなには広くはありませんが、湯舟の周りには庭木が配されていたりと、雰囲気はなかなかのものです。せっかく海側にあるのに、そんなには眺望が良くないのが残念ですが、覗き込むとしっかりと海を眺めることができます。花火や海を眺めるなら、最初の浴場の方がいいですね。ところで肝心の湯の方ですが、薄く濁った感じの湯になっていて、しかもしっとりとしながらもツルツル感のある特徴的な湯です。しかも舐めてみるとけっこう塩辛い湯で、体がポカポカと熱くなってくるのは、この塩分によるものでしょうね。温泉もしっかりとしていて、なかなかいい湯でした。熱海の花火はとても素晴らしく、それを目の前に見れるのでまさに特等席。また花火目的に訪れてみたいと思わせる温泉宿でした。
掲載: 2011/04/10
Data
- 所在地:静岡県熱海市和田浜南町
- 源泉名:熱海207号泉・第五八幡おんせん
- 入浴 :2010年8月
- 泉質 :カルシウム・ナトリウム−塩化物温泉(低張性・中性・高温泉)
- 泉温 :源泉51.6度
- PH :7.4
- 総成分:7.898g/kg
- 形態 :観光ホテル 男女別
- 露天風呂:あり(男女交替制)
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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